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編み物の原点 その1


編み物の始まり


母が機械編みの名手で、内職として人様の編み物を編んでいました。機械編みなので、手編みとは違うんですが、それでも「製図を書いて」と頼むと、さささっと計算から何からフリーハンドでやってしまうし、穴が空いた編み地を上手に元に戻すこともできました。

『この人には敵わない。。』

母の機械編みの技術や能力には心から尊敬していました。
もう亡くなってしまいましたが、亡くなる前に製図の方法を習っておけばよかった、と後悔しています。。

母に教えてもらって、2枚ぐらい機械編みのセーターを編んだことがありますが、満足いく物ができず、結局ファッション誌にあったおしゃれなパターンを手編みで編んでいました。一冬に1枚セーターを編んでいたので、毎年1枚ずつ増えていったのが楽しかったです。

そして突然10年前


途中忙しくなったのか、飽きたのか、編み物から遠ざかって20年ほど。今から10年前、なぜか突然編み物を再開しました。でも、今度はお金がなかったので、以下のような小物ばかり編んでましたけど。毛糸は高いんですよ。編み物は贅沢な趣味です。

なぜまた編み物を再開したのか? きっかけとか理由を全く覚えていませんが。。図書館で本を借りて、小物を編んで、ネットで編み物リサーチして。

そして、出会った大切なサイトが2つ


*たた&たた夫の編み物入門
*Quince & Co.

*たた&たた夫の編み物入門


このサイトはすばらしいです。編み方の基本や編み物パターン、英文パターンのことも書いてあるし、サンカ手袋のことを知ったのもこのサイトです。ここでは棒針の編み方基本を学んだんです。文字しか書いてないですけど、それまでの自己流の編み方を頑張って矯正しました。私の編み物歴には欠かせない大事なサイトです。今でも運営されているのがすごい、と思っています。


そして、インターネットを色々見ていくうちに、世界には素敵な手編みの作品がたっくさんあることを発見しました。その頃よく見ていたのが、Pinterestというサイト。今はInstagramもありますが、当時はPinterestしかなかったですからね。でも、十分だった。

*Quince & Co.


もう一つ、大事な出会いがありました。Quince & Co. というアメリカ・メイン州の糸屋さん。アメリカ国産で、品質のいい糸にこだわっていました。そのサイトでは、とても都会的なセンスのある手編みのデザインがありました。好きなデザインを見ていると、いつもPam Allen というデザイナーの作品だということに気づき始めます。

実は Pam Allen という人は、Quince & Co. の創業者で、ニットデザイナーではあったんですが、有名な編み物誌のエディターや大きな糸会社のクリエイティヴディレクターなどもしていた方です。アメリカの毛糸産業が衰退していることに心を痛めて、材料の羊毛もそれを糸にする製糸もアメリカ国内で賄い、自分達がいいと思う糸を作ろう!と始めたのが Quince & Co. だったんです。最初は編み仲間との雑談から出た話だそうです。私はその理念に心打たれて、それからちょくちょくQuinceのサイトを覗いていました。

サイトを見ているうち、Quinceのパターンを自分で編んでみたいと思うようになり、初めて英語パターンを購入。そして、編んでみました。でも、初めての英語パターン。その頃英語は私の生業だったので、英語を読むことはできましたが、編み物の言語がよくわからなくて。。編んではつまずき、またわかった!と思って編んではまたつまずき、を繰り返していました。Pam Allen のパターンは、何を意味するのわからない言葉がいくつかあったんです。。

結局写真を見ながらこうかな?と適当に判断して編んでいました。今そのパターンを読むともちろん理解できるのですが、Pamのパターンに慣れるのには数年かかりました。パターンはその人の性格が出ます。わかりやすく書いてくれる人やそうでない人、色々です。パターン自体は難しいのに、解読はすらすらできる物と、パターンは簡単なのに解読に苦労する物もあります。

苦労した最初のパターンはこの作品 (saco stripes)で、編んだ作品は友人にあげてしまったので、手元になくてお見せできません。でも、なんとか可愛くできましたよ。(笑)

この赤いセーター (fiona pullover) も編みました。色は緑でしたけど。これも自分にとっては挑戦で、こんなにセーターが簡単に編めるなんて!と感激した作品です。上から下まで一気に輪で編めます。袖は後から編みますが。目から鱗の編み方。このお話しもすごいことなので、また別の機会にお話しします。

では、今日はこの辺で。

今日の英文パターン言語

knit (k):

基本のき、です。日本語だと『表編み』です。目の下の手前から向こうに針を差して向こう側の糸を引っかけ、引っ掛けた糸共棒から外す、という行為です。knit を編む時は、必ず糸を後ろ側に置いてください。

purl (p):

こちらも基本のき。日本語だと『裏編み』です。目の後ろから針を差して手前に出し、前に備えておいた糸をその針でくるっと引っ掛けて差した目の穴から向こう側に引き出し、糸もろとも棒から外す、という行為です。
指の位置をきちんとしないと少し難しいのですが、大事なのは糸のテンションと人差し指の位置。ビデオで見てみてください。


上の2つを覚えると、いろんな編み地ができてそれだけでも楽しいですよ。

*knit と purl だけで編んだショール*

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


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