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aのことば遊び詩『ラフレシア』

あたしはラフレシア こんばんは

流れ出した青い血が
不浄を無情に攫っていった

暮らした日々は 消えていった過去は
瘡蓋になった 堰き止められた
咲いた 咲いた
大きなラフレシア
瘡蓋できた また剥がした
開いた 開いた
大きな大きなラフレシア
「イヤだ臭うわ」
「近寄らないでくださいな」

蒔いた種は 宙に浮かんだ
あなやあたしは 其れを見つめた
濡らした枕 哀れな聖夜
今度はあなたと過ごせたらいいな

彩鳳随鴉 知ったこっちゃねえや
あたしにゃいないわ あなたしか
だけどもどうだ鉄樹開花
咲くのはそうさ ラフレシアばかりだ

街を歩けば瞻望咨嗟
全て持ってた つもりでいたわ
ショーウィンドウは あたしを飾った
いつしか世から自然淘汰
遠い過去だわ解語之花
鏡は言うわ「あんたラフレシア」
よくよく見れば黄髪番番
歳より老けた 零児の母

寸善尺魔 見捨てられた
転がってきた 此処は地獄か
行けども行けども如法暗夜
住めども住めども門前雀羅
此処ではいつかは錆びつく身体
琴瑟相和 心と身体
神様どうか 叶えてどうか
そんな都合の良い話があるか

仕方がないか こんなあたしだ
思えばハナから こんなもんさ
鏡よ鏡よ鏡の悪魔
叩き割ったら 目覚めるだろうか
額に咲いた 真っ赤なお花

あたしラフレシア おはよう、また明日。

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