米津玄師になって、その花屋に並べられたい。
私は憤慨した。
約束を守れない人間に。
私は絶望した。
約束を守ってもらえない自分に。
そんな日記。
筆者はTRPGのシナリオを書いているのだが、先日リリースした『1d99F』というクトゥルフのホラーシナリオのKP(キーパーと読む。ゲームの進行役のことだ)をX(旧Twitter)のフォロワーから依頼された。
日時を確定し、最終確認として「では●月●日の●時開始でお願いしますね!」とメッセージを送って以降、依頼主からの返事はその予定日から2週間経過しても返ってきていない。
前日に念のため確認連絡をするも既読はつかず。
そのまま当日。時間になっても既読はつかず。
後日、既読はつくも返答はなく。今に至る。
更に別件。仕事終わりに晩飯でもと友人と待ち合わせた。
その日の仕事が終わってから待ち合わせ時間まで5時間もある。
相手の用事もあるし、仕方がないので5時間待つことにした。
すると予定の時間の1時間前に友人は到着していたらしく、「着いたよ」とLINEが来ていたが、たまたまそのタイミングはスマホを確認していなかった。
「40分後(待ち合わせ時間の20分前)までに連絡が来なかったら帰るね」と残していたので、私はその時間より前に「待たせてごめん」と素直に返事を返した。
しかし当の40分後になっても既読がつかない。おかしい。何かあったか?とLINEで電話をかけた。すると相手が通話中で出なかった。
雲行きが怪しい。
その後も既読すらつかず、待ち合わせの時間になってもその調子だったため通常の電話をかけてみる。コールは鳴るも出ない。
結局その日ずっと既読はつかず、待ち合わせ場所にもおらず、会えなかった。
そして次の日の朝になっても昼になっても既読はつかず、夕方になってようやくLINEが来たと思えば謝罪の一言もなかった(なんなら逆ギレされた)ため縁を切ることにした。
その翌々日、映画を観に行こうと約束した友人がいた。
そのために休みを取って、友人のシフトが確定するのを待っていたが、その予定も結局相手の気分で無くなった。
気分が乗らないのに映画に行けとは言わないが、あまりにあっけらかんとキャンセルされたので悲しい気持ちになる。しょんぼり。
そのようなことが色々重なり、私は考えた。これは相手が悪いのか運が悪いのか。それとも私が悪いのか。
答えは「全部」だった。
他人の時間を奪っている意識が薄い相手はそもそも悪いのは間違いない。ハッキリ言ってクズ。
運も悪かっただろう。たまたま重なったと言える。
だが何より私が感じたのは「私が米津玄師だったらこうはなっていなかっただろう」ということだ。
相手が米津氏程の人間であれば、ドタキャンしようなどと考える人はごく少数だろうし、スケジュール帳も毎日穴が開くほど見るし、電話は3コール以内に取っただろう。
要は私に相手をそうさせるだけの「何としてでも会いたい!」と思わせるだけの〝魅力〟が足りなかったのだ。
これはつくづく感じる。
私はネットに顔も出さないし、自分の誕生日すら公開していない。ブログを始めても自分の話はこれまであまりしてこなかった。
だがそういう秘匿主義の人間が愛されることって相当難しいと感じる。
私も元より私自身の魅力をアピールすることより作品自体を前面にアピールしたい主義だ。
でもこんな出来事が続いてしまって、私は強烈に人に愛されたくなってしまった。
愛されていれば、尊敬されていれば、こんな悲しい気持ちにはならなかっただろう。
しかしこんな徒花では確かに魅力がない。
であれば咲かせる努力が足りない自分が悪いのだ。
「世界に一つだけの花」として花屋に並べられようにも、愛される努力を欠いては店頭に並ぶことすら許されていない気がした。
この強烈な孤独感を肥料に輝きたい。
今までの人生で抱いたことのない願望だった。
では私はどうやって愛されたいかと考えてみると、やはり理想は米津玄師氏だった。
彼は顔も声も出さずにいたボカロPの頃から多くの人に愛されていた。
私も作品を愛されることで愛されるようになりたい。
あくまで作品第一だ。
私が魅力的な花になるキッカケは魅力的な作品があってこそがいい。
このブログも言ってしまえば私の作品の一部と言えるのだろうか。まだその感覚はないし、この内容が本にでもなったらと考えると、高揚ではなく寒気が昇り立つが。
だが私の書く文章をここまで読んでくれるあなたのような人と私は愛し合いたいと願う。
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