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むかし書いた韓国コラム #968

 交通安全公団が全国の地下鉄乗り換え駅103駅を対象に移動便利性、情報提供、快適性、便宜施設、安全性などを評価した結果、2号線聖水駅が最も優れていることがわかった。同駅は2号線と新設洞方面行きの支線の乗り換えが同一ホームで可能で、階段を上り下りする必要がない。一方、鍾路3街駅は乗り換え距離が300メートル以上で、駅の構造が複雑なことから評価は低かった。

 鍾路3街駅は3路線が集まる交通の要衝で利用客も上位だ。東京で例えれば大手町駅に当たるだろうか。ただ5路線が乗り入れる大手町駅に比べると駅の構造は単純な方だ。東京の地下鉄に慣れていれば恐れるに足らない。新宿駅や渋谷駅など、JR、私鉄、地下鉄が集まるターミナル駅はこれらの比ではなく、まさに地下迷宮だ。

 ソウルにも使いにくい駅はあるが、新宿駅や渋谷駅ほど複雑な構造の駅はない。地下鉄の路線延長はほぼ同水準の東京とソウルだが、使いやすさではソウルの方が上かもしれない。

【解説】
 この時代にはまだ開業していないが、金浦空港駅も空港鉄道と地下鉄9号線が同一ホーム上で乗り換えが可能で便利な駅と言える。一方、この当時は鍾路3街駅と東大門歴史文化公園駅が最多の3路線が乗り入れる乗り換え駅だったが、現在は空港鉄道など新規路線の開業により、ソウル駅や孔徳駅、往十里駅など4路線が乗り入れる駅が複数誕生している。空港鉄道と鉄道公社などを除いた純粋に地下鉄路線のみの乗り入れ数では鍾路3街駅と東大門歴史文化公園駅に加え高速ターミナル駅が3路線で最も多い。

(初出:The Daily Korea News 2014年9月5日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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