むかし書いた韓国コラム #591

 先週金曜日の午前11時ごろのこと。携帯電話がけたたましく鳴り出した。電話の着信ではない。国民安全処による猛暑注意報発令の緊急速報だ。最近は小康状態のようだが北朝鮮をめぐる情勢が緊迫している昨今、大きなアラーム音が鳴るのは心臓に悪い。スマホの画面を確認するまでの短い時間に「ミサイルか?」「核兵器か?」「戦争か?」と悪い予想が頭の中をかけめぐった。蓋を開けてみれば猛暑注意報。警報発令ならまだわかるが、注意報レベルでいちいち速報など送らなくても良さそうに思うのだが。過去には黄砂注意報が発令された時に緊急速報が流れたこともあった。

 「注意報」だから注意を呼びかけるのは大事だが、警報ほど切迫した状況ではない。「外出を控えろ」だの「十分に水分を取れ」など、いささか「大きなお世話」の感もある。携帯電話の設定で緊急速報の着信は拒否できるが、いざという時に必要な情報が届かなくなってしまうのも困る。速報は本当に必要な時だけにしてほしいものだ。

【解説】
 日本に帰ってきたら地震の緊急速報が入るようになった。地震発生数秒前にけたたましく鳴る携帯電話には驚くが、予想よりも揺れが小さく肩透かしを食ったような気になることも。便利な機能なのだろうけど心臓に悪いのでこの機能は切ってある。

(初出:The Daily Korea News 2017年6月19日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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