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むかし書いた韓国コラム #985

 品川駅は目黒区にあり、目黒駅は品川区にある――というトリビアがあるが、韓国でも駅名と所在地が一致しないケースがある。地下鉄1・4号線の東大門駅だ。その名前からソウル市東大門区にあると思いがちだが、同駅の所在地は鍾路区昌信洞だ。1号線だと2駅隣の新設洞駅から先が東大門区になる。そもそも、東大門と呼ばれている興仁之門自体が実は鍾路区にあるのだ。

 1号線を北上すると城北駅がある。ここも城北区にあると思わせながら、実は蘆原区にある。ただ2013年に光云大駅に名称が変わったので、いまでは所在地で混乱する心配はなさそうだ。

 今度は1号線を南下してみよう。水原方面に向かうと途中に冠岳駅がある。この駅は何区にあるのか調べたら、なんとソウル市ではなく、京畿道安養市にある。駅名の由来となったのは冠岳山だが、直線距離で5キロ以上離れており、駅名として適切かどうか疑問だ。ちなみに冠岳区庁の最寄駅は2号線ソウル大学入口駅で、同駅には「冠岳区庁駅」という副駅名が付いている。

【解説】
 このほか西大門駅の所在地は鍾路区なのか西大門区なのか文献によって異なるためはっきりしない。これは鍾路区と西大門区の境界線上に駅があるためなのだが。

(初出:The Daily Korea News 2015年1月30日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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