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むかし書いた韓国コラム #536

 日本から来た知人が財布をなくしてしまい、紛失証明などを作成するため夜遅くに派出所に出向いたのだが、そこには先客がいた。長椅子に座った酔っぱらいが、警官相手に「オレが悪かった。頼むから解放してくれ」と哀願している。そこにもう1人の酔っぱらいがちょっかいを出し2人で口論になる。警官は何を言われても素知らぬ顔。日本の「警視庁潜入24時」みたいな番組で見たような光景が目の前に展開されている。

 よく見ると、長椅子には手錠をつなぐ取っ手がついており、1人はそこに手錠でつながれていた。なにをやらかしてここにやってきたのかは知らないが、派出所に来てからもさんざん暴れたのだろう。座らせて油断したところで手錠をかけられたに違いない。

 普段から警察のお世話になることはなく、夜の交番など行くこともない身には新鮮な光景だったが、あれを毎日相手にする繁華街の警官は大変だろう。ひとまず、あそこにつながれる身にはなるまいと誓った。

【解説】
 この時の様子は動画で撮影しているのだがさすがに公開はできないので、手錠の写真だけ公開しておく。

(初出:The Daily Korea News 2012年3月16日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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