むかし書いた韓国コラム #311

 中国の大気汚染により話題となっている「PM2.5」と呼ばれる微小粒子状物質。日本では連日関連ニュースが出ているが、韓国ではそれほど話題になっていない。地理的に近い朝鮮半島にも影響はありそうだし、実際に衛星からの観測資料では朝鮮半島にも飛来しているようだ。

 ニュースで取り上げられないからか、一般市民もほとんど知らない。知り合いに「PM2.5って知ってる?」と尋ねたら、「新しい歌手グループ?」と言われた。なるほど、韓国には「2PM」というグループがいるが名前が似ている。人気グループのメンバーで新ユニットを組むことも多いので2PMから新しいユニットが登場したと思っても不思議ではない。

 2PMはNHKで韓国語番組をレギュラーでやっているので日本でも知名度がある。PM2.5はレギュラー番組はないが、日本では連日ニュースで報じられる。レギュラーになってほしくはないが、韓国でもPM2.5の情報をもう少し知りたいところだ。

【解説】
 ニュースで取り上げられないのは韓国では「PM2.5」という用語を使っていないからだ。韓国では粒子状物質を「ミセモンジ」という。在韓日本人の多くが日本語の会話でも「ミセモンジ」という言葉をそのまま使う傾向があり気持ちが悪い。日本で一般的な「PM2.5」と呼んでほしい。そして韓国のミセモンジはPM2.5ではなくPM10なのではという疑問もある。PM2.5はミセモンジの前に「超」あるいは「極」が付く。メディアでどこまで厳密にこの区別をしているのかはよくわからないのだけど。

(初出:The Daily Korea News 2013年2月15日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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