見出し画像

むかし書いた韓国コラム #823

 5万ウォン札が登場して2週間がたつがまだ実物を見たことがない。1000ウォン札や5000ウォン札ならお釣りでもらう機会もあるだろうが、10万ウォンの小切手でも使わなければ5万ウォン札がお釣りになることもない。先ほど近くの銀行のATMで20万ウォンほど引き出してみたが、機械がまだ対応していないのかすべて1万ウォン札で出てきた。もっとも、高額決済はカード、1万ウォン前後の少額決済は現金と分けているので、5万ウォン札が出てきてもありがたくはない。数千ウォンの買い物に5万ウォン札を出す気にはなれないのだ。

 意外と周りにも5万ウォン札を手にしたことがないという人は多く、仲間内では5万ウォン札の存在は「都市伝説」なのではという声も出るほど。わざわざ銀行に行かない限りは日本の2000円札並みになかなかお目にかかれないアイテムになっているようだ。

【解説】
 その後無事に自分の手元にも5万ウォン札がくるようになったが、額面が大きいため少額の買い物には使いにくいことや、キャッシュレス化が進んだために高額紙幣が必要になる場面が少なくなり、むしろ厄介な存在になってしまった。そのうち手元にやってきた5万ウォン札はすべて机の引き出しに放り込むようになり、日本への引き揚げ前に数えたら80枚を超えていた。へそくりを貯めるのにはちょうどいいのかもしれない。写真は韓国銀行公式サイトより拝借。

 
(初出:The Daily Korea News 2009年7月8日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?