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むかし書いた韓国コラム #562

 ソウルと釜山を1時間半で結ぶ高速鉄道車両の開発が進められているが、KBSニュースよると実現はほぼ不可能らしい。国土交通部は2007年に「HEMU」と呼ばれる新型車両の開発に着手し、昨年3月には世界4位となる時速421キロでの走行に成功した。来年にも開発は完了する予定で、計画通りなら京釜間は1時間半で結ばれる。

 しかし、鉄道施設公団の試算では途中2駅に停車する場合で所要時間は1時間54分となり、停車駅が増えると2時間を切るのは困難になるという。前にHEMUより遅い列車が走っていればHEMUも減速を迫られ、超高速では走れなくなる。さらに、走行速度を時速350キロまで高めるには線路や信号などが対応しておらず、これを整備するにはHEMUの開発費用の数倍の費用がかかる。京釜間1時間半は夢物語に終わる可能性が高い。KBSはこれらの事実を指摘した上で、「それでも国土交通部はさらに時速600キロの高速車両を開発している」と批判している。

【解説】
 HEMUも実用化には至っていないようだ。もともと京釜間は1時間40分ほどで結ぶことを目標に高速鉄道が作られたが、遠回りなルートを通るため2時間を超えているのが現状だ。威勢のいいことばかり言ってるような気もするが本当に実現するのだろうか。

(初出:The Daily Korea News 2014年10月31日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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