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むかし書いた韓国コラム #27

 今週初めはこの冬いちばんの冷え込みを記録した。しかし氷点下10度を下回る気温でもかき氷を食べる猛者は多いらしい。検索サイトで有名かき氷チェーン店「ソルビン」を検索したところ、過去24時間以内に更新されたブログが400件近く見つかった。このうちほとんどのブロガーがこの寒さの中で実際に店を訪れかき氷を食べている。

 北海道では冬季のアイス消費量が日本で最も多いそうだ。これは住宅の防寒設備が整っており室内が暖かいからという理由だ。そう考えれば、韓国でも暖かい室内でかき氷を食べるのは一概におかしいとは言えない。でも店に行くには厳寒の街を歩かなくてはならない。暖かい室内とはいえ、体の芯まで冷えた直後にかき氷など食べたいものだろうか。

 かき氷が大流行した昨年の夏、急速に店舗網が増えるのを見ながら、冬場の営業は大丈夫なのだろうかと心配していたが、どうやら杞憂にすぎなかったようだ。

【解説】
 韓国人に言わせれば、オンドルのきいた暖かい部屋で食べるキンキンに冷えた冷めんを食べるのが冬の醍醐味らしいので、冬場にかき氷を食べるのはおかしなことではない。日本に帰ってきたら家の防寒設備の貧弱さに泣いた。こんな環境じゃ冬場に冷たいものは食べられやしない。オンドルがきいた韓国の部屋が恋しい。

(初出:The Daily Korea News 2015年2月10日号 note掲載に当たり解説を加筆しました)

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