むかし書いた韓国コラム #483

 ショートメッセージが到着し携帯電話が振動する。飲み会の誘いかと確認してみれば、「最大3000万ウォンまで融資可能」という消費者金融からのスパムメッセージ。消費者金融から借りなければいけないほど困窮してるつもりはない。不要なメッセージをいつもはイライラしながら削除するのだが、なんとなく返事を送ってみた。「私を李健熙と知って送ってきたのか。金には不自由していない。2度と送ってくるな」――。

 ところで韓国一の富豪の李健熙氏の携帯電話にもこうしたスパムは届くのだろうか。数兆ウォンの個人資産を持つ李健熙氏にとって、最大3000万ウォンの融資など笑ってしまう額だろうし、そもそもいちいち対応しないだろう。金持ち喧嘩せずだ。

 しかしその韓国一の富豪の名前を勝手に借りたせいなのかどうかはわからないが、その後その会社からの勧誘メッセージは来なくなった。

【解説】
 スパムメッセージにはできるだけ「警察に通報しました」とか「そんな仕事してて恥ずかしくないか。親が泣いてるぞ」などいろいろ返信するようにしていたので、ちょっとだけスパムメッセージを楽しんでいる面もなかったわけではない。

(初出:The Daily Korea News 2010年5月19日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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