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むかし書いた韓国コラム #304

 「聞いてくださいよ、こないだ即席めんを買ったらスープが入ってなかったんですよ。不良品ですかね」。韓国に来たばかりでまだ韓国語もよくわからないという知人が訴えてきた。韓国では鍋料理に使うため、めんだけの即席袋めんが売られている。おそらくそれを買ったのだろう。一般の即席袋めんはパッケージにおいしそうな調理例の写真があしらわれているものだが、めんだけの製品は絵もついてない地味なパッケージが多い。普通の製品ではないとはわかりそうなもの。もっとも、三養食品の製品はめんだけの製品でも一瞬普通の即席袋めんと勘違いしてしまいそうなパッケージではあるのだが。

 日本ではめんだけの即席袋めんは見かけないため、韓国にそういう製品があるとは想像もしなかったという知人。「そういえばプデチゲ食べたときに入れましたね」と納得したようす。開けてしまっためんは普通の即席袋めんを作って食べた後に「替え玉」にして食べたそうだ。

【解説】
 めんだけの袋めんは鍋に入れるものという先入観があり、「替え玉」にするという発想はなかった。若ければ替え玉用にストックしておきたいところだが、加齢とともに食が細くなり残念ながら替え玉の出番はなさそうだ。写真は普通の即席袋めんに見える三養食品の製品。同社公式サイトより拝借。

(初出:The Daily Korea News 2013年2月14日号 note掲載に当たり本文を一部修正し、解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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