むかし書いた韓国コラム #686

 6月に入りだんだんと暑くなってきた。外出から戻るとじわりと汗が出るほどだ。しばらく我慢してきたが、そろそろエアコンの使用を解禁してもいい季節だろう。しかしながら気がかりなのは、韓国も決して電力事情が良好ではないという点。昨年9月に大停電を起こしているが、その後も余裕のある状況ではない。先週木曜日には韓国電力から予備電力が400万キロワットを割り込んだので節電を心がけるようにと促すメッセージが携帯電話に送られてきた。

 だが外に出れば地下鉄は寒いくらいに冷房が効いている。コーヒーショップも確か規制があったはずだが、店によってはほどよく冷えている。地下鉄もコーヒーショップも客へのサービスという観点もあるのだろうけれど。

 そう考えると1人の自宅でエアコンをつけるのは申し訳ない気もする。結局急速冷房で5分間運転して止めるようにしているが、これで節電効果はあるのやら。存分にエアコンを使えるのはいつの日か…。

【解説】
 このころの韓国は電力事情が悪く、とんだ後進国だなと毒づいていたものだが、それから10年が過ぎたら日本が電力不足という後進国に成り果てていた。日本の衰退はもう止まらないのだろうか。

(初出:The Daily Korea News 2012年6月11日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?