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むかし書いた韓国コラム #961

 韓国の中華料理屋で食べる餃子は焼き餃子ではなく揚げ餃子が主流。冷凍食品の餃子も揚げることを前提にしており、焼いて食べてもいまいち日本のラーメン屋で食べる餃子のようにはならない。

 一計を案じてスーパーで買ってきたのは冷凍のムルマンドゥ(水餃子)。丸形ではなく日本の餃子を小振りにしたタイプがよい。本来はゆでるものだが、油を敷いたフライパンに並べて焼くことにした。強火にして水を入れふたをして蒸し焼きに。しばらくしてからふたを開ければ焼き餃子のできあがり。蒸し焼きの水に片栗粉を溶いておくと「羽根」ができるのでちょっとプロっぽい仕上がりになる。小振りではあるが、ビールのつまみにする一口餃子としては悪くない。水餃子は中華味のスープにすればワンタン風にもなるのでなかなか便利だ。入手しにくい材料が多い中でも、意外にちょっとの工夫でそれらしいものは作れるものだ。

【解説】
 韓国で日本食を食べるにはこうした工夫が必要だった。写真は韓国の中華料理店で一般的な揚げ餃子。韓国語では「ヤキマンドゥ」というが、「ヤキ」は日本語の「焼き」に由来する。「焼き」といいながら「揚げ」なのがどうにも解せないのだが。

(初出:The Daily Korea News 2009年11月5日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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