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むかし書いた韓国コラム #114

 サムスングループのルーツは1938年に大邱で設立された三星商会だ。大邱市仁橋洞に4階建てのビルを構えた三星商会は青果や乾物などを販売する商店だったが、その後事業を拡大し現在では韓国を代表する財閥グループとなった。仁橋洞のビルは老朽化したため1997年に撤去されてしまったが、跡地は公園として残されており、ガラスケースに入れられた当時の建物の模型や、高さ6メートルのレリーフ、サムスンの歴史案内などが展示されている。

 この建物がこのたび復元されることになった。サムスングループが大邱創造経済団地を着工するに当たり発表したもの。団地は大邱市七星洞の旧第一毛織跡地に造成されるもので、三星商会の建物はこの団地の一角に設けられるサムスンゾーンに当時の姿そのままに復元される。サムスン物産は当時の建物の資材を保管しており、それらが再利用されるという。完工は来年末を予定している。

【解説】
 大邱市仁橋洞の三星商会跡地には行ったことがある。模型とレリーフで当時の建物を偲ぶことができるがいずれも実物大ではないのでややリアルさには欠ける。復元された建物は大邱市七星洞の大邱サムスン創造キャンパス内にあり、このほか系列の第一毛織の建物と寄宿舎も保存されている。

(初出:The Daily Korea News 2015年2月12日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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