むかし書いた韓国コラム #839

 ボイラーが不調で内部から水が漏れ出すようになってきたので大家に申し出ると、幸いなことにすぐに大家の負担で交換してくれることになった。そのボイラー交換工事の当日のこと。交換作業自体は難しいものではなく、作業員のおじさんは1人で手際よく古いボイラーを撤去し新しいボイラーの設置を進めていった。

 2時間ほどで無事に工事が完了した。「スイッチつけてみて」と言われボタンを押すとボイラーは快調に動き出した。水漏れもなくなり一安心。片付けを終えて帰って行くおじさんを見送り一休み。しばらくして気がつくと、床が温かい。ボイラーがオンドルの設定になったまま動かし、消すのを忘れていたのだ。オンドルはなかなか冷めないのがメリットだが、それは冬場の話。今回ばかりはデメリットだ。幸いなのは梅雨のおかげで気温が低かったこと。これが猛暑の時なら目も当てられないことになっていただろう。ボイラー工事は急ぎでなければ夏場を避けるのがよさそうだ。

【解説】
 オンドルは韓国の住宅には必ずあるものだが日本にはないもののためか、うっかりミスをやらかす日本人は多い。チョコレートを床に置いてドロドロに溶かしてしまうなんてのは在韓日本人あるあるだろう。

(初出:The Daily Korea News 2013年6月19日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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