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むかし書いた韓国コラム #41

 久しぶりに関釜フェリーに乗った。夕方6時過ぎに乗船し9時に釜山を出港、翌朝8時前に下関に到着する。船内で長時間過ごすことになるが、飛行機と違い安全ベルトに縛られっぱなしではなく、空を飛ぶわけではないので耳ツン現象もなくなかなか快適だ。船内にはレストランがあり、有料だが機内食よりしっかりとした食事を楽しめる。大浴場があるのも大型船ならではだ。2等席は10人1部屋で布団の幅も63センチとなかなか窮屈だが、乗船した日は客も少なく2人分のスペースを使えたのは幸いだった。

 朝下関で降りたらそのまま唐戸市場まで行けば名物のフグがお手頃価格で楽しめる。このフグを食べるためだけにまた関釜フェリーに乗ってもいいと思えるほどだった。2等席で片道9万5千ウォン。帰りは福岡から高速船ビートルを使った。ソウルからだと釜山までの往復に時間と費用がかかるのが難だが、飛行機では味わえない旅情を楽しめる船旅もたまには悪くない。

【解説】
 関釜フェリーは大型船なのでよほど海が荒れない限りは揺れも少なく快適だ。飛行機と違いデッキに出て風に当たることもできる。時間がかかるのが難だが、飛行機とは違う優雅なひとときを楽しめる。一方のビートルも波の上を走るので揺れも少なく快適だが、小型船なのでうろうろ出歩くこともできずデッキにも出られないなど飛行機チックな面もある。スピードも飛行機にはかなわないもののフェリーよりははるかに速い。韓国に行くのにたまに使ってみても悪くないだろう。

(初出:The Daily Korea News 2016年5月9日号 note掲載に当たり解説を加筆しました)

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