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むかし書いた韓国コラム #253

 韓国銀行が建て替えと大規模改修のため来年6月にソウル・太平路のサムスン本館ビルに一時移転する。問題は本館ビル地下に保管されている大量の現金の移動だ。地下金庫には数兆ウォンの現金が保管されているという。これをサムスン本館ビルに移動するわけにはいかない。関係者によると首都圏にある江南本部、京畿本部、仁川本部などの金庫に保管することを検討しているという。りんご箱には5万ウォン紙幣で12億ウォンほどが入るといい、保管されている現金はりんご箱数千個分になるとみられる。これの輸送には現金輸送車数十台が必要になる。韓国銀行地下金庫の現金を別の場所に移動するのは韓国銀行の歴史で今回が初めて。朝鮮戦争当時に本店を大田に移転したことがあるが、この時も地下金庫の現金は移動しなかった。

 セキュリティの面から移動時期や方法、移動場所については公開されていないが、メディアは「007作戦」と報じている。映画さながらの大移動作戦が展開されるのか気になるところだ。

【解説】
 これは当時の新聞報道を基に書いたもので、その記事に書いてあった通りに「りんご箱」と書いたのだが、韓国銀行ではりんご箱に現金を詰めて保管してるのだろうか。そんなわけはないと思うのだが、ならばなぜりんご箱で換算したのだろうか。本当にりんご箱に入れておけば「こんなところに現金が入っているわけがない」と窃盗団も手を出さないだろうと裏をかいたのか?

(初出:The Daily Korea News 2016年5月24日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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