むかし書いた韓国コラム #389
韓国では一般的に年齢は数え年を使う。法律では満年齢を使うことが定められているが、日常生活では数え年を使うことが多い。満年齢を使うべきか数え年を維持すべきかをめぐっては定期的に論争が起きる。今年も年初からポータルサイトのコミュニティなどで議論となっている。そんな中、世論調査機関のリアルメーターが全国の19歳以上の529人を対象にアンケート調査したところ、数え年維持が望ましいという回答は46.8%、満年齢に統一すべきという回答は44.0%と拮抗した。
東アジアで広く使われてきた数え年だが、日本は1902年に満年齢の使用が法律で定められ、中国では文化大革命の時期になくなり、北朝鮮でも1980年代以降は満年齢を使用しているという。一般的に数え年を使っているのはいまや韓国だけなのだそうだ。韓国に滞在する外国人にとっても不慣れな数え年は使いにくい。当方は年齢を聞かれたら生まれた年を答えて逃げている。
【解説】
次期大統領に当選した尹錫悦氏は数え年を廃止し満年齢に統一する考えを示している。韓国で年齢を聞かれるときは数え年で答えるが、在韓日本人には満年齢で答えている。しかし満年齢で答えてもいちいち「満で?数えで?」と聞き直されることが多い。ゆえに生まれた歳を答えることで逃げているのだが、そういう面倒がなくなるのは歓迎したい。
(初出:The Daily Korea News 2016年2月19日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)