むかし書いた韓国コラム #712
明洞の某店に、今シーズン初のコングクスを食べに行った。夏季限定で販売するコングクス。この店では今年は4月20日からスタートした。販売期間は10月末まで。年間の半分しか食べられないコングクス。毎年この時期になると少々早いものの夏の訪れを実感する。4月ではまだ肌寒い日もあるが、最近は日中に外出すると少々汗ばむ日もある。こんな日にコングクスはうってつけだ。一足早く夏の気分を味わえる。
夏の訪れとともに現れるコングクスは、味は大きく異なるが、存在感は日本の冷やし中華と似ている。さて、冷やし中華はいつごろ出現するのだろうか。調べてみると、4月中に中華料理店の3分の1で、5月の大型連休が終わるころには半数近くで冷やし中華が始まるのだそうだ。コンビニでは3月から始まるところもあるという。
日本より早く夏気分を味わった気持ちだったが、どうやら日本のほうがとっくに夏気分を味わっているようだ。ちょっと悔しい。
【解説】
コングクスも店によっては通年販売しているのだが、やはり暑い時期に食べるのがおいしい。4月はまだ肌寒い日もあるし、コングクスの材料である大豆は体を冷やす効果もあるらしいからあせって夏前に食べることもない。
(初出:The Daily Korea News 2012年5月17日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)