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あまり知られていない心身のケアにおける、昔の暦の実用性。


【季節や気候が与える意識作用】

性を生業にしていると
《自然現象》と《人間の行動心理》


もしくは行動を促すような
《本能的意識》との関係性を
感じることがあります。

たとえば台風の時。

家で過ごすことを良しとしますが、
何故か予約の電話が次から次へとなり、

世間の動きに反して
お店は忙しくなります。

わざわざ台風の日に利用するのは
猛威的な気象と
人間の本能が何かしら
関係しているのかな...


人間って不思議な生き物だなぁと
台風の時にいつも思います。


このことをふまえてなんとなく
観察したことがあります。


それは2月は1年で最も
閑散期になるところが多いですが、


どのタイミングで
どこを境に活動期に入るのか、

閑散期と活動期の境目って
はっきりあるのかな、
ということです。

一般的に春が来たと思うタイミングは
卒業式シーズンの3月下旬・春分あたり。


昼夜の長さがほぼ同じになり、
《春》という言葉もあいまって、
春が来たなー、とおもいます。


けれども、私が
「あ、活動期に切り替わったな」
と思ったのは


24節気における、春分の1つ前の
啓蟄(けいちつ)でした。


啓蟄とは、
『冬眠していた虫が
穴から出てくるタイミング』

という意味です。



体感としては
ひと雨ごとに気温が高くなっていき、
だんだん温かくなっていきます。

地域によってはまだ雪が降ったり、
肌感覚で寒いと思うこともありますが、

このサイクルから、少しづつ
潜在的に活動意識に切り替えが
起こっている人は多いと思います。


私はこの時期に
新規のお客様との出会いや、
予約が隙間なく詰まって
入るようになったなと感じたので、


自然界・自然現象における
行動心理においては
啓蟄が春の始まりと観ています。
(*あくまでも個人的意見です)


少しずつ寒さが和らぐと同時に
心身のエネルギー的には

ふいに何かを始めたいと思ったり、
逆に何かをやめようと思ったり、

日常の中で何かをすこし変えたいという
気持ちが芽生えやすかったり、

新たな習慣を身につけたいと
新鮮な気持ちがわきやすかったりします。


【24節気はライフセラピー】


24節気は自然界で生きる上での
その時々のサイクルに合った、
食材やボディケアの指標が沢山あります。

私は24節気を知った時、
ただの伝統的な暦としか
捉えていませんでしたが、

一度大きく体を壊してから
日常の暮らしを見つめなおし、

それまでは気にしなかった
体にとって最適な旬の食材や
眼には見えない内臓の活動を
意識するようになり、


それ以来
24節気そのものがライフセラピー
と思うようになりました。


なので伝統的な暦とだけで観るのは、
ちょっともったいないと思います。


旬の食材を取り入れた食事、
気候によって活発になる臓器と
逆に負担がかかる臓器、


必要なケアや
意識を向けてあげるポイントはどこか。

24節気には
そういった心身の健康に必要な
情報がたくさん詰まっています。

けれど気負わず、気軽に
心地よさをベースに。




季節の表情を感じて、
季節と心身とを結ぶ感覚が
どんどん深まっていき、


四季の表情が
年々豊かに感じるようになり、

季節の移り変わりそのものが、
大切なライフイベントと
思えるようになりました。


あとは和食の美味しさを
改めて感じれたこと、

お味噌汁に使う
出汁やお味噌にこだわれることが
いかに豊かで贅沢なことか、


それらに五感を通して
気づけたときは、

日本で生まれ育って
良かったぁ~
と思えるようになりました。

味噌汁の味が濃かったり
逆に薄かったりしたときは、
体調感覚のバランスがくずれてるという
1つのバロメーターにしています。



【心身の労りタイムは自分と仲良くなる時間】


気圧性の頭痛や冷え性の方、
慢性的に疲れがたまっている方には


体質改善として
24節気を取り入れることを
おススメいたします。


もし24個のサイクルって
ちょっと多いなとかんじたら、



春分・秋分(昼夜の長さがほぼ同じ)

夏至(昼の長さが一番長い)
冬至(夜の長さが一番長い)
日の長さでみた4つの軸か

もしくは

立春・立夏・立秋・立冬という、
各季節の始まりでみた4つの軸で
節をたてて、

さらに苦手な季節のサイクルを
カレンダーの中に取り入れます。

特に苦手な季節には
①何を体内に摂り入れたらいいか
②どこの臓器が疲れやすいか、
またどんなケアを行えばよいか、

①②を明確にしておくと
安心感をもって、
余計な不快感をなるべく排除して
苦手な季節を乗り越えることができますし、

より明確な《心身の労りタイム》を
取り入れることができます。

体のどの箇所に
どんなケアをしてあげるかの
意識を向けることは、


体と仲良くなる初めの一歩です。

目には見えないけれど、
各臓器が季節に応じて順番に
頑張ってくれてると思うだけで、

感謝してます!ありがとう!
そして忙しいときは
長らく放置してごめんね!
などと、声をかけてあげたくなります。

自分の口からでた
声という振動を
自分の体に還してあげる。

それはまるで妊娠している女性が
お腹の中にいる赤ちゃんに
声をかけてあげるように、

自分の体そのものに、
各臓器・数えきれない細胞たちに
声をかけ、意識を向けてあげることであり、

自分自身を育み労わる
所作そのものです。


【忙しくても手軽にできる、今の時期にお勧めのケア】


寒さが和らぎ、
どんどん温かくなる今の季節は
肝臓に負担がかかるので、


肝臓ケアとして摂り入れたいのが、
《クエン酸》です。

食事の時に梅干を食べたり
甘い飲み物やアルコールはほどほどに、

柑橘系のジュースや
炭酸水にレモン果汁を入れて
飲むのがおすすめです。


炭酸水とレモン果汁でも
いい感じに五臓六腑に
染みわたるのを感じれるので、

休肝日のひと仕事後の
一杯にうってつけです。


ボディケアとしては
肝臓は目とつながっているので、
目の周りをホットパックなどで
温めてあげること。

ドラッグストアに売っている
小豆カイロは何度も繰り返し使えて

1分弱レンジでチンして
目にあてるだけの手軽さと、


毎日使っても半年以上は
繰り返し使えるので、

使いがってとコスパがとても良く、
おススメです。

私は歯を磨いている間に
小豆カイロを3つ同時に温めて、

お布団に入って
目・首・お腹に当ています。

そしてちょっとゴロゴロして
あとは寝るだけ。

目だけよりも
ほぐれる感が深く、
呼吸も緩みやすくなります。

小豆カイロと同じ使用方法で
玄米カイロもあります。

温めるとほのかな香りがでるので、
どちらか香りが好きな方、
大きさやデザインから
選んでみてもいいかもしれません。

特に現代において目は
人によっては
酷使することが多いですし、

今後ますます必須な
お手入れのエリアになりますので、

今のうちから
お気に入りのアイケアグッズは
持っておきたいアイテムです。


心身を労わるために
①梅干しなどからクエン酸を摂り入れて
②目のケアをする

あれも・これも・それもと思うと
一気にめんどくさくなりますが、


①②はお手頃価格で
時間も手間もかからない
シンプルで簡単なケアです。


自然の変化に合った
過ごし方の指針になる24節気は、


《自然に合わせて生活することが、
生きることそのもの》だった
昔の人々が構築してくれた

自然のサイクルに沿った
タイムプログラムです。

そして、
体に良い食事が分かり
体に必要なケアができる
ライフセラピーでもあります。(完)


【韻ふんだのは、陽気な春のせい。】

《 Eye care 》をすると

《 I care 》が深まり、

《 愛 care 》 に気づけるようになる。


【参考文献】

・かわいいからだ予報(寺門琢己/ポプラ社)

・一汁一菜でよいという提案(土井善晴/新潮社)




めす子






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