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#54 附属園受験を紐解く[男子編](幼稚園受験)

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 「#42 幼稚園受験の基本戦略」に引き続き、本noteでは男子附属園受験の具体的な戦略を紐解いて参ります。
 お受験新規層の附属園受験の最大のハードルは、間に合う時期に「受験の存在に気付けるか」と「幼稚園生活が可能な家庭環境か」でしょう。
 気づきの点では、本noteをご覧の親御さんは相当早くに気づきを得ているわけで、小学校受験に向けても大きなアドバンテージを得ていると思います。問題は後者です。こればかりは戦略云々の前に家庭環境次第ですので、ご夫婦でしっかり話し合われて下さい。

 その上で、過熱する小学校受験、中学受験のレッドオーシャンを避けて、まだ大きな過熱は見られない附属園受験に取り組まれる際には、本noteが少しはお役に立てるかと思います。

※幼稚園名の表記は略称とさせて頂きます。

■男子の附属園受験とは

 男子の附属園受験は、一言でいえば小学校受験以上に「圧倒的に狭き門」と言えるでしょう。その理由は大きく三つです。

 一つ目は、そもそもの受け入れ枠が少ないことです。下記の表の通り、附属園として親御さんが納得できるであろう学校群での定員数は僅か200名。いわゆる「縁故組で定員オーバー」は大袈裟でなく、お受験新規層が入り込む余地はかなり少ないです。

 二つ目は、親御さん自身が選択肢を狭めてしまうことです。お受験新規層にとって、附属幼稚園からの一貫校での育ちを早期にイメージするのは難しく、基準が中高の偏差値になってしまいがちです。
 つまり、偏差値の概念を持ち出した時、男子でそれに耐えうるのは暁星幼稚園青山学院幼稚園学習院幼稚園くらいとなるでしょう。「#42 幼稚園受験の基本戦略」で述べた通り、青山・学習院については完全にチャンレジとなるため、実質的には暁星一択となります。

 三つ目は、3年保育受験で2歳〜3歳、2年保育受験で3歳〜4歳の受験となります。お教室通いはそこからさらに1年ほど前です。
 女児に比べて圧倒的に成長の遅い男児が、オムツが外れているかいないかの時期に母子分離に加えて考査に臨むのは本当に大変です。お受験を強く意識する層が、出産時期を四月〜六月の高月齢生まれを狙うのは都市伝説では決してありません。


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