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#60 続・お受験産業の闇を追う「なぜ受験産業は横浜初等部を推すのか?」(小学校受験)

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「〇〇くん、キラリと光るから」
「〇〇ちゃん、ペーパーとても良くできるから」
 新年長クラスが始まり、ほどなくして慶應義塾横浜初等部(以下:横浜初等部)をお教室(特に中規模教室)に勧められるのは、お受験の風物詩です。

 立教や暁星志望のご家庭に、前者はペーパーが良くできる時、後者は順調に仕上がっている時に、「もっと上(早慶)が狙えるのでは」と囁き、女子校志望だったご家庭のお嬢様が明るくて利発だと、「共学が向いている」と共学校の併願を勧めるだけに留まらず、そのまま「どうせ狙うなら最高峰」と横浜初等部も勧めてきます。
 そもそも「上」とか「最高峰」って何だよって話ですし、本人の雰囲気だけの共学・別学論争は歓迎しません。別学にだって活発さを活かせる学校はあるからです。

 横浜初等部の魅力は言うまでもありません。ご家庭の教育方針と初等部の教育方針がマッチしているなら、負荷の度合いを確かめつつ、志望を勧めるのは理解できます。
 しかし、その提案の理由のほとんどは、「せっかくなら」「もったいない」の枕詞が付きます。ドラゴン桜の「とりあえず東大に行け」とは、年齢や本人の意思の有無など状況は異なるでしょう。

 我が子を褒められ、最高峰を狙えると言われれば、頬が緩むのが親と言うもの。教室からの提案を全て否定するつもりはありませんが、大きな視野と初心を忘れずに、しっかりと検討されて下さい。


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