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#47 お教室を紐解く'23[合格実績分析編](小学校受験)

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2023/02/14 まとめ追記
2023/07/06 伸芽会合格実績検証追記
2023/07/07 伸芽会幼稚園実績についての追記

■はじめに

 出鼻をくじくようですが、各教室が発表する合格実績は、残念ながら鵜呑みには出来ません
 これは、合格実績の計上基準が非公表であることに加えて、小学校受験では、合否の報告が保護者の自己申告に依ることも要因です。
 各教室を合算した異常な合格数は、補欠合格と掛け持ちの複数カウントで説明をするにしても数字が大きすぎるし、そもそも本来の合格実績数の意義である「その教室の指導の成果」なのかが疑問です。

 例えば10月考査の神奈川校で人気の洗足学園小学校の実績についてです。
 都内校志望の多くのご家庭が併願校として受験する同校ですが、ジャック幼児教育研究所・理英会・スイング幼児教育の大手3教室での合格数の合計は136名となり、募集数50名の2.7倍になります。
 一方で、「お受験じょうほう」によると2023年度(2022年秋受験)の合格者数は98名で、併願校のポジションとしてかなり多めの合格を出していることも伺えます。
 98名の合格者(さらに補欠の繰り上げ)と、教室の掛け持ちで136名の数字は説明が付きそうでもありますが、そうなれば同校の合格者は3教室でほぼ独占されており、他の教室の合格実績を見ても、腑に落ちるとは言い難いです。

 情報が明確な中学受験でも、合格実績の計上基準が塾によってバラバラなので、協会が指針を出したほどです(それでも守っているか怪しい)。

 したがって、これまで狼侍としては教室の発表する合格実績には触れてこなかったのですが、ある仮説に気付き今回の集計に至りました。
 それは、「もし私が実績を調整するならば、闇雲ではなく、その教室が得意な学校群の数字を嵩上げするだろう」というものです。

 もちろん、調整がなければ実績はその教室の真の実力です。したがって、今回の検証はどちらに転んでも有益だと認識しております。
 また、補欠合格を含む含まないなども大いなる闇ですが、得意な学校群として捉えるならば十分な材料になります。

 本noteでの検証は、巷で見掛ける「〇〇小学校に強い教室」の検証とは切り口が異なります。詳しくは後述しますが、ピンポイントの数字だけでは実は判断材料に欠けます。さらに合格数だけで言えば、ほとんどの学校がジャック幼児教育研究所理英会のどちらかで話は終わりです。
 ではどのように視点が異なるのか。そのポイントは「定員比」と「波形(学校群)」です。


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