「国家はなぜ衰退するのか」第5章
第5章
<この章のお題>
スターリン、シャーム王、新石器革命、マヤ族の都市国家のすべてに共通するものは何か。そしてそれは、中国の目下の経済成長が長続きしない理由をどう説明するか。
<第5章の副題、まとめ、印象に残った箇所>
私は未来を見た:
収奪的社会でも富は生み出される。収奪すべき富を生み出す必要があるから。ソ連が「うまくいっている未来」であると述べた1920年代のイギリス人がいた。しかし歴史は、収奪的社会での高度な経済発展は持続不可能と証明。
カサイ川のほとりで:
コンゴ民主共和国のカサイ川を境にレレ族とブショング族あり。レレ族は貧しく(自給自足農業)、ブショング族は豊か(商品経済)。生産能力の違いが、地理・無知・文化に起因していないことを示す例。また、植民地化以降の収奪的社会の経済発展が持続可能な物ではなかった例。(本の冒頭にクバ王の写真。)
長い夏:
今の地球は温暖で農業生産効率が良い1500年間ほどを経験している。
不安定な収奪:
マヤ古典期の経済発展の基盤は中央集権化を伴う収奪的制度。ブショング族と同様に、継続可能な経済発展ではなかった。
何が悪いのか?:
歴史上「収奪的制度」は多く見られる。一部のエリートは富むが、民衆は生産性向上のインセンティブを失う。余剰生産は収奪されるから。
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