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「女の子はどう生きるか」 第3章 その1

上野千鶴子著、岩波ジュニア新書、要旨

第3章 リア充になるってけっこうたいへん?

Q24 束縛彼氏

Q.彼氏が束縛してくる。LINEの既読をつけないと怒るし、「オレ以外の男とは喋るな」という。別れたほうがいいのか?

A.「はい」別れた方が良い。彼氏彼女になったら、彼女は俺のものと考えているのは自己中心的すぎる。こういう男の独占欲を「愛されている」などと勘違いしないように。そんな人はいずれDVをしたり、ストーカーになったりする可能性が高い。それに、「オレ以外の男とは喋るな」では、あなたは世界の半分の人と話せないことになり、人生が貧しくなる。

「別れられない」理由があるとしたら、その理由は自分の内面ではなくて、外にあるのでは?例えば彼氏がいない状態は世間体が悪い、とか。愛されるのは、大事にされることで、それはキモチがいい状態だ。もし彼氏との付き合いがキモチよくないものならば、その関係はさっさと断ち切るべきだ。

Q25 リア充=恋愛?

Q.リア充を求めて彼氏を作る友人。彼氏がいることだけがリア充なの?

A.彼氏彼女がいることだけがリア充(リア充:実生活が充実している、という意味らしい)ではない。自分のためではなく世間体のため、であれば、彼氏がいるとか、結婚している状態を保っても、その内実は浮気、DVなど、中身がスカスカな関係。それがリア充と言えるだろうか?

恋愛以外にも、楽しいことはたくさんある。楽しくない恋愛ならば、人生の無駄遣いなのでやめたほうがいい。自分のために生きて

Q26 結婚の条件

Q.お母さんが結婚した理由は、お父さんが三高(身長、学歴、収入が高いこと)だからと言う。愛ではないのがショックだが、そんなものなのか?

A.本当にお母さんが「三高」男性を求めて結婚したのなら、リア充のために恋愛する人のその後、みたいですね。その場合、夫にとっての結婚はなんなのでしょう?家事育児担当者とセックス相手の確保ということかな?

夫婦関係が最初は経済契約で始まっても、あとで愛や情が育つことはある。ただ、自分が両親の愛の結晶であってほしい、と思う気持ちは自然なことだし正直な気持ちだろう。

あなたの両親は、二人だけの時間を持つようにしていますか。もしかしたら、お母さんは照れて、本心を言えなかったかもしれない。照れて本心を伝えられないよりも、日本の夫婦がお互いに、遠慮なく愛情を示しあえるのがベストだろう。

Q27 「女子力」という呪縛

Q.デートにTシャツジーパンで行ったら、彼氏に女子力がないといわれた。彼氏自身も似たような恰好をしているのになぜ女子だけ特別仕様にしなくてはならないのか。

A.特別な日におしゃれをしてほしい気持ちは分かるにしても、それを彼女だけに求めるのはヘン。よそ行きの姿だけを見せるのではなくて、素の自分を見せられるのが一番大事。

彼氏の言うおしゃれとは、ロングヘアとスカートの、扱いやすい従順な女の子スタイルではないだろうか。女子力が高いとは、「男受け偏差値が高い」ということ。逆の「男子力」という言葉が言われないのはヘン。

好きになった相手に気に入られたいと思うのは、誰にとっても自然な反応だが、それは男女平等に努力しなければならない。自分にウソをついて相手に気に入られようとするより、ありのままの自分を受け入れてくれる関係性を探そう。


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