諜報業界用語:  「ELINT」

今回は「ELINT」についてコメントさせていただきます。

皆様ご存知なので復習ですね。

「ELINT(electronic inteligence: 電子情報収集)」:通信や電子信号を傍受して情報を得る方法です。

「SIGINT」とも呼ばれています。

具体的には、電話や無線、インターネットなどの通信を傍受して、暗号解読(本文が分からなくても交信(トラフィック)解析だけで手がかりになり得る)を行う「コミント」(COMINT:Communication intelligence)、レーダーなどから放射された信号を傍受する「エリント」(ELINT:Electronic intelligence)、水中に設置したセンサーやソナーなどを使って潜水艦などが発する音を収集する「アシント」(ACINT:Acoustic intelligence)、テレメトリー、ビーコン信号等からの情報収集を行う「フィシント」(FISINT:Foreign instrumentation signals intelligence)などがあります。

電子情報は、諜報活動の最も重要な手段の一つです。敵国の軍事行動や政治動向、経済情勢など、さまざまな情報を収集することができます。

近年では、通信や電子機器の普及により、電子情報の収集・分析の技術が急速に発展しています。これにより、諜報活動の効率と精度が飛躍的に向上しています。

具体的には、以下の技術が電子情報の収集・分析に活用されています。

衛星通信などの通信網を傍受する技術

レーダーや電子光学センサーなどの電子機器から放射される信号を傍受する技術

暗号解読技術

機械学習や人工知能などの情報処理技術

電子情報は、国家安全保障の維持や国際紛争の防止など、さまざまな目的に活用されています。

例えば、アメリカの国家安全保障局(NSA)は、世界中の通信を傍受して、テロやスパイなどの脅威を監視しています。

また、日本政府は、北朝鮮や中国などの軍事動向を監視するために、電子情報を収集しています。

電子情報は、諜報活動の重要な手段であり、今後もその重要性はますます高まっていくと考えられます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?