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【他大学コラボ対談企画 vol.2】主務対談第2弾~慶大・筑波大・関大・東大編~

ー今回は早慶と同様に定期戦・対抗戦の文化を持つ他大学とのコラボ企画の第2弾!
慶應義塾大学、筑波大学、関西大学、東京大学の主務へお話を伺いました。
サッカーという競技だけに留まらず、様々な活動を通して大学サッカーを盛り上げようと奮闘する主務たちによる熱い対談となっております。
ぜひ最後までご覧ください!


○自己紹介

内藤 豪(ないとう ごう):慶應義塾体育会ソッカー部4年

保坂 拓哉(ほさか たくや):筑波大学蹴球部4年

川﨑 瑛(かわさき あきら):関西大学体育会サッカー部4年

長谷川 希一(はせがわ きいち):東京大学ア式蹴球部4年

ー自己紹介をお願いします。

内藤:慶應義塾体育会ソッカー部主務の内藤豪と申します。本日はよろしくお願いします。

川﨑:関西大学体育会サッカー部主務の川﨑瑛です。今日はよろしくお願いいたします。

保坂:筑波大学で主務をしております。4年の保坂拓哉と申します。よろしくお願いいたします。

長谷川:東京大学ア式蹴球部主務の長谷川です。よろしくお願いします。

○”主務”について

ー最初に、主務になった理由について教えてください。

内藤:自分が主務になった理由としては、2年と3年の間ぐらいに学年で話す機会があって、学年全員からの推薦をいただいて、自分の中でも選手兼主務という形なんですけど、組織に対して何が1番最大効率を出せるかっていうところで、自分が主務になるっていう決断をして、今現在主務をやっているっていう形になります。

川﨑:僕は関大のサッカー部が好きだからっていうとこなんですけど、自分、 小学1年生の時から関大のサッカー部のスクール活動に行ってて、でその時から関大サッカー部に憧れたっていうところがあって関大サッカー部に入りました。そういう幼少期の思いとかもあって、 関大サッカー部に対する思いっていうのが強かったんで、この関大サッカー部のために自分が1番先頭に立って引っ張っていきたいなっていう風に思ったんで主務になりました。以上です。

保坂:はい。特に大きなきっかけというか、大きい出来事があったわけではないんですけど、なんとなく誰が主務やるんだって話になった時に自分になったっていうのが大きな経緯で、自分自身、リーダーというかまとめ役をするのはかなり得意な方だったので、それもあって自分になったっていうような形です。

長谷川:はい。自分が主務になったのは、部活全体を動かしたいなって思ったのが大きな理由で、 ア式っていうのは、選手としてもプレーしてるんですけど、それ以外色々ピッチ外活動みたいな、 スポンサーを取ってくるだとか、そういう活動に全員参加するっていう義務があって、そこに1、2、3年生の時に、結構積極的に活動してて。そこで実際に広報部門の責任者とかもやってたんですけど、そういうことをやってく中で、1つの部門を動かすっていうよりも、もっと大きなスケールで、部を動かすような立場につきたいなと思って、主務に立候補して就任したっていう感じです。

ー皆さん選手兼任で主務をやられている形なのでしょうか。

保坂:自分は元々選手で大学入ってきたんですけど、大学2年が終わるタイミングで選手引退して、 大学3年のうちは広報をやってたんですけど、今は主務っていう形で一応専任です。

ー筑波大は例年専任でやる形なんですか?

保坂:いや、例年は選手やりながら兼任が多いんですけど、今年と来年に関してはたまたま専任で主務をやっているという形です。

広報部門として活動する筑波大・保坂さん

ー続いて、仕事内容について教えてください。

内藤:仕事内容、結構色々あるんですけど、主なのが、マネージャーが色々やってくれたり、自分が選手やってるっていうこともあって、結構いろんな人が自分のためというか、自分の代わりに動いてくれてる部分がとても多くあるので、そういったところを確認するっていうのが基本的なところになるかなっていうのが主務の仕事になります。他は体育会の活動の、大学との連携でミーティングに参加したり、あとはOB関連でミーティングに参加したりっていうのが主な仕事になります。

川﨑:はい。僕らも僕の他にマネージャーであったりとか副務とかっていうのがいるんで、そこは役割分担しながらやってるんですけど、メインは多分チームの窓口っていうとこかなと思ってて。学内のもそうですし、学外も基本的に自分が連絡係になって、その後は他に仕事回したりとかはするんですけども、基本的にその連絡のところ。あとはトップチームの試合帯同は主務とトップチームのマネージャーは必須で。あとはそうですね、主将、副将と主務で、一応サッカー部の幹部になるんですけど、 一応その幹部として、チームで問題があった時の対処とか、何かチームでやろうとする時は幹部発信になるかなっていうところです。

長谷川:先ほどピッチ外活動みたいな話をしたんですけど、主務っていうのは一言で言うとピッチ外のキャプテンみたいなのが役割かなって思っていて。 東大ア式のピッチ外活動は結構本当に色々あって、スポンサー獲得だったりとか、指導者とかも学生で選ぶし、あとはデータ分析とかソフトとかも学生で開発して使ってみたりとか、そういうの色々やってるので、 なんかそういったところを全体統括するみたいなのが主な仕事内容かなっていう風に思っています。 具体的にやってることとしては、他の皆さんと同じような、外部とのコミュニケーションだったりとか、大学とかOB会とかとのやり取りっていうのになるかなという風に思います。

保坂:大まかな仕事の内容としては、内藤さんとか川﨑さんがおっしゃっていたようなことになるんですけど、筑波は今年副務が5人いて、結構もう分担しながらやってるので、 トップチームのマネージャーっぽい仕事も副務のうちの1人がやってくれてたり、あと外部との窓口だったり、OBとの窓口っていうのもその副務がやってくれてたりするので、自分はもう部全体のマネジメントと、あと監督とかから振られてきた仕事をとにかく副務に流すっていう。で、そこの最終確認をするっていうようなことをやっております。

ーその副務は選手兼任になるんですか?

保坂:副務は5人いるうち4人は選手で、そのうち2人はトップチームの選手です。もう1人の副務は選手は辞めていて、スタッフ専任っていうような形になってます。元々選手じゃなくてスタッフとしてやりたいっていう風に入ってきました。

ーやりがいを教えてください。

内藤:主務のやりがいとしてはまず組織の全体について知れるっていうところと、選手だけをやっていたら絶対に知れないような裏側の部分まで知ることができるっていうのがやりがいの1つかなと思います。一番のやりがいとしては、自分が裏側で動くことによって、選手たちがどれだけ知ってるかはわからないけど、そこに対しての感謝の気持ちを持ってくれて、結構みんな声をかけたりしてくれるので、そこは自分の中でやりがいかなっていうところはあります。

川﨑:僕も同じような感じなんですけど、まずは一番近くでチームに関われることかなって思っていて、基本的に自分が知らないことはあまりないかなと思うので。全部自分がやるわけではないんですけど、一番チームの近くでチームがより良い方向に動けるように自分が動けることかなと。あとは、先ほどもあったように、不意にかけてくれる言葉が嬉しかったりするので、その2つですかね。

保坂:チームが大きな試合に勝って、1つになって喜んでいる時や、部員が笑顔になっているときは頑張ってて良かったなと思いやりがいを感じます。

長谷川:僕は結構自分というよりも誰かの笑顔とか見ると自分も嬉しくなっちゃうタイプなので、部全体を見ても、みんなが笑顔でイキイキしてるなと思った時とか、1年生の時あんなだったのに今こんなにすごいことしてるぞとか、そういう時はやってて良かったなという風に思います。そういうのを見ると、自分ももっと、みんなが1年生から活躍できるような雰囲気を作らなきゃな、勇気もらえるなって思います。

ー主務になって嬉しかったこと、苦しかったこと、葛藤したことがあれば教えていただきたいです。

内藤:嬉しかったことは先ほど述べた通り、周りの人に声をかけてもらえることかなと思います。苦しかったことでいうと、自分の場合、TOPチームで出場しながらというところがあるので、その中でどう主務業とTOPの選手としての責任に折り合いをつけていくのかっていうのは難しいところではあります。その中で選手をやめて学生コーチをやってくれた人であったり、マネージャーが自分の仕事の一端を担ってくれてるっていうのは感謝でしかないです。

保坂:予期せぬ仕事が急遽入ってくるのでそれは大変で、その仕事が色々な人が関わる複雑なものだったりするのでそれはやっていてとても苦しいです。

川﨑:僕も嬉しいことは先ほどと被るのですが、感謝の言葉をかけてくださったり、自分が長い間部に関わっている上で一緒に仕事をしている人達が結果を出した現場にいると嬉しいです。苦しかったことは、僕自身大勢の前で話すっていう経験があまりなかったっていうことで、3年生の時に来年のチーム方針を決めるミーティングを行うときに、今まで自分がしてこなかった進行や一つにまとめるというところで苦労したのが苦しかった思い出かなと思います。葛藤はやっぱり選手だとマネージャー業務をわかりきれないところがあると思うので、そこでマネージャー側の意見と選手側の意見が、どっちもわかるじゃないですけど、どちらの味方に…という葛藤が度々あるかなという感じです。

長谷川:嬉しかったことは確実に部として進化しているって感じられることで、本当に数年前の僕たちでは考えられないようなことが今年だけでも次々と起きていて、僕が毎週結果を追いかけているような皆さん(各大学サッカーチーム)と話しているっていうこともそうですし、テレビに取り上げていただいたりとか正月特番に出させていただいたりとか、めちゃくちゃ大きい、みんなが知っているような大会の裏で実は僕たちが関わっていたりとか、みんなが知ってる企業のCMにも僕らが出ていたりとか、そういう僕たちの取り組みに対して少しずつ反応をいただけてるなっていうところが嬉しいところではあります。苦しいところ、葛藤としては、そうやってアクティブに活動しているので、アクティブな分忙しいっていうのがあって、僕もサッカーはめちゃめちゃ好きだけど、サッカーだけしていたいってわけではなくて、選手としてプレーするし、勉強もするし、みんな就活も早くするし、めちゃくちゃ遊ぶし、朝から授業して、部活やって、終わったらミーティングして、帰ったら勉強してっていう生活をみんなしているので、そこの優先順位をどうやってつけていくとか、自分は今何をすべきなんだ、というところは結構考えさせられるなというところはあるので、大変っちゃ大変かなと思います。

プレー中の東京大・長谷川さん

ー主務として一番大切にしていることがあれば教えてください。

内藤:主務として一番大切にしているのは、とにかく部員の模範となる行動をとるっていうところ。新1年生とか下級生がいることで、4年全体っていうところもあるんですけど、特に主務っていうことでみんなに見られているなという意識はあって、試合中のプレー1つをとってもそうですし、ピッチ外の行動1つをとってもそうですし、組織としての模範となれるような行動をとるっていうのは1つ意識しているところではあるかなって思います。その上で、どう全体をまとめていくかってなった時に、みんなにチームの一員であるっていう意識を持って欲しくて。そういった面で言うと、何もしてないように見えてみんなが知らないだけでチームのために動いてくれてるところはあるので、そういったところに少しずつ声をかけたりっていうのは意識的にやっています。

保坂:自分が主務やる上で大事にしてるのは、ヘボそうにしておくっていうことで。結構なんか主務って皆さんもそうだと思うんですけど、多分しっかりしてるからなってるっていうところで、部員とかからすると結構距離感遠い人になっちゃうんじゃないかなっていうのは思っていて。特に自分は選手をもうやめているっていう部分があるので、だからこそ接しやすさを残しておくっていう意味で、後輩の前とかでもちょけたりとか、あと自分の弱みというかをさらけ出すところをさらけ出したりっていうのは意識していて。これは個人的な話にはなるんですけど、こっから全体的にっていうところで大事にしてることとしては、とにかく自分じゃない人に意思決定をさせるっていうのはすごく大事にしていて。やっぱり部員だと思ってほしいって内藤さんもおっしゃってましたけど、 そういった意味で、何が大事なのかなって思うと、自分が決めたって思うことに対しては、自分事感を持つんじゃないかなっていう風には個人的に思っているので。そういう意味で大体自分が決めちゃった方が早かったり、部のこと知ってるので正しかったりするんですけど、 そこをあえて自分が決めないっていうところはすごく大事にしてる部分です。

川﨑:僕はできるだけ長い時間部員と関わるっていうところで、やっぱり僕も選手してて、 他カテゴリーの選手とか、実際部員が200名弱いる中で関わりきれない人も、多少出てくると思うんですけど、できるだけ多くの部員と関わる時間を作ろうっていう風に思ってて。自分が仕事するときもできるだけ部室で作業したりとか、あとは自分が行ける試合とかは基本的に全部応援に行ったりっていうのはしてるんで。こう、1人1人が見えないところで動いてくれてる人たちもたくさんいるんで、そういうところまで自分は知っておきたいなっていうところがあるんで、できるだけ部員と長い間関わるっていうところは意識してます。

長谷川:僕が大事にしてるのは、自分が1番忙しくあるっていうのを常に意識してて、何をするにしてもとりあえず自分が最初にやるだったりとか、あとみんなが嫌がることほど自分がやってみるだとか、 なんか意外と些細だなって思うこと、例えばどの部活も部室とかは汚いと思うんですけど、そういったところを、みんながいない時に掃除しておくとか。そういうまず自分がやるみたいなところはすごい意識していて。やっぱり部活も100人規模になってくるので、 そういったところをまとめてくっていうのは、すごい周りの協力とかも必要だと思うんですけど、まずはその前に自分が、この人が言うなら協力するって思ってもらえるような人になるというか、そういうものを行動で示すっていうのは結構大事かなという風に思ってます。

ー主務を一言で表すと何か。自分の存在や主務を一言で表してください。

内藤:自分は「土台」とかかなって。ピッチ内だったら自分サイドバックやっているので最後自分が守ればっていうところもあるし、主務で言うと自分が1番そこの部分を安定させないとチームとしての積み重ねがなくなっちゃうっていうのはあるので、「土台」だと思います。

TOPチームで関東リーグに出場する慶應義塾大・内藤

川﨑:長谷川さんが最初に言った「ピッチ外のキャプテン」っていうところかなと思っています。就活していても「主務ってなんなんですか?」って聞かれた時に伝わりやすかったというか、キャプテンと比較して伝えられて、一番理解してもらえたので。自分は競技力がピカイチなわけではなくて、ピッチ内で引っ張るところはキャプテンに頼っているところがあるので、ピッチ外でリーダーとして引っ張っている部分があるので、「ピッチ外のキャプテン」かなと思います。

保坂:自分も「ピッチ外のキャプテン」って言おうと思ってたんですけど、川﨑さんと被っちゃったので変えると…あんまり深く考えたことなかったんですけど、「空気」っていうことにしておきます。さっきの「主務として大事にしていることは」のところで、自分じゃなくて自分以外の部員がいかに意思決定できるかみたいなこと言ったと思うんですけど、そういう意味で僕はあんまり目立ちすぎないというのが大事なのかなと思っているので、「空気」っていうのと、あとはなんだかんだないとみんな死んじゃうよねっていう意味で、今思いついたんですけど「空気」ってことにしておきます。

長谷川:僕も「ピッチ外のキャプテン」お気に入りで色々なところで言ってるんですけど、自分で思いついた時すごい発明した、みたいな、嬉しかったんですけど、今でも「ピッチ外のキャプテン」はすごいしっくりくるかなと思っています。東大ア式は、他の大学と比べてよりピッチ外を大事にしているというか、なかなかピッチ内のプレーで突き抜けるということができていないので、総合値で勝負しているというか。総合的にサッカー界で色々な関わり方で貢献しようっていうクラブなので、その分主務っていうのは責任あるポジションになってくると思うし、そういった意味でも「(ピッチ外の)キャプテン」という肩書きは結構ぴったりかなと思っています。

○主務だから語れるチームのあれこれ

ー「うちのチームのここだけは負けない」ところ、あるいはチーム愛があれば語っていただきたいです。

内藤:正直、他大学の状況を知らないので、結構難しいところはあるんですけど、自分の勝手な感じるところで言うと、サッカーに対する熱量というか、自分たちはスポーツ推薦がない中でどう関東リーグで戦っていくかってなった時に、短い時間の中で、他大学よりどうやって成長するかっていうところであったり、どうやってサッカーの時間を作り出すかっていうところは 全部員が考えてるところっていうのは、強みかなって思います。で、組織のところに関しては、ここにいる大学さんは多分そのような傾向が見られると思うんですけど、結構真面目な部員が多くて、そうなってくると結構みんな自分で考えて、勝手にチームのためになりそうなこと行動してくれたりっていうところはあるので、考える力みたいなところはピッチ内外において強みかなっていうのは思います。

川﨑:僕が関大のいいと思うところは応援と、スクール活動かなと思います。応援は自分が先ほど述べさせてもらったように、 どのカテゴリーであっても全力で仲間を応援する姿っていうのに幼少期の頃からすごい惹かれて、1つ関大の魅力かなっていう風に思ってます。どんなに遠方でも駆けつけたりとか、常にトレンドの曲取り入れたり、どう応援を盛り上げるかっていう。応援の今年の目標が「応援=勝因」を掲げてるんで、 応援は1つ良さかなっていう風に思ってます。あと、スクール活動に関しては、これ他の大学にあるかわかんないですけど、老若男女問わず受け入れてるっていうところで、下が4歳ぐらいから上が60歳超える人までで、男女問わず、約150人ぐらいの人が 毎週日曜日の朝にスクール活動してて。自分たち自身が学ぶこともありますし、すごい可能性がある活動だなっていう風に思ってるんで、 ここは他大学に負けないところかなと思います。

ースクール活動っていうのは、高齢者の方にもサッカーを教える感じなんですか?それとも何かお話したり、サッカー以外のこともするんですか?

川﨑:おじいちゃんレベルまではいないんですけど、60歳ぐらいの方もサッカーをしに来てて一緒にサッカーをプレイして楽しんでみたいな感じですね。僕ら学生は手を抜くとかじゃなくて、僕らも全力でサッカーすることで何か与えられるものはあるんじゃないかっていう。 
そうですね。あと、年代によってそれこそ接し方が違うかったりとか、教え方が違うかったりみたいなとこもあるんで、僕ら自身も学ぶことがあるかなって感じてます。

チームをサポートする関西大・川﨑さん

保坂:関西大学のスクール活動の取り組み、ちょっと全く知らなかったんで、筑波も少年団に教えには行ってるんですけど、あんまり60歳とかそういうシニア層って言うんですかね、年齢高めの層とかには特に今活動してないので、すごくいいなっていう風に個人的に思いました。っていうので、魅力ですよね。筑波の魅力は、なんかおもろいことをやっちゃおうっていうエネルギーをみんなが持ってるところかなと思っていて。 部としても、大学サッカーを牽引し続けられるチームを目指そうっていうのはずっと目指してるところで。 そのためにはどんどん新しいことにビビらずチャレンジしていこうっていうところはあるので。部員も結構おもしろいことだったらなんでもやろうというか、結構大変なことも多いんですけど、 「とにかくやってみようぜ。」みたいなテンションでみんないるので、そこはすごく魅力かなと思っていて。その結果、 例えば関東リーグのホームゲームの集客とか、あと地域の少年団への普及活動とか、スポンサー活動とかもそうなんですけど、そういったところに繋がってるのかなっていう風に思ってます。

長谷川:僕も筑波の取り組みめっちゃ見てて、去年広報やっている時からずっとチェックしてたし、自分が見ているチームの中でこんなにメンバーの名前を覚えているのは筑波くらいなんじゃないかってくらい何回も目に入るし、それきっかけで僕も去年筑波の試合を見に行ったりして、「山内翔(筑波大2024年卒/ヴィッセル神戸所属)かっけえ」って思ったり、そうするとやっぱり彼がヴィッセル入ってもDAZNで見ちゃったりするので。いつも参考にさせてもらっているところがあります。その上で自分たちの魅力は、サッカー愛は僕たちも負けていないんじゃないかなと思ってて、やっぱりサッカーって自分でプレーしてなんぼだと高校生までは思ってて、それは今でもそうなんですけど、東大ア式に入ってみて、それだけじゃなくてもっと大きな枠組みとか、プレーするだけじゃない色々なサッカーの楽しみ方があることに気づいて、自分が楽しいためのサッカーじゃなくて、誰かのためのサッカーみたいな、そういう関わり方って本当にサッカーが好きじゃないとできないなと思うし、そういうことを僕たちの部活は全員が取り組んでいるので、そういう意味ではサッカー愛はどこよりも強いのかなと思っています。そういう文化があるので、引退後とか、大人になってもサッカーを色々な角度から楽しみ尽くしている人が多いなと思っていて、今解説者としてお馴染みになった林陵平前監督(明治大2008年卒/2021-2023年東京大学ア式蹴球部の監督を務めた。)とか、マンチェスターシティが何年か前に日本に来た時があったと思うのですが、シティを呼んだのがア式の総監督だったりして、そういうサッカー界で色々な関わり方をしている方が結構いっぱいいるってのがあるので、そういった人材がどんどん出てくるっていうのは、偶然ではなくて僕たちのカルチャーとかそういうのがそうさせているのだなと思うので、そういったところも魅力的だなと思います。

○大学サッカー全体について

ー大学サッカーに対して思うことをお聞きしたいです。

内藤:みんな思っているかもしてないですが、高校サッカーとか選手権はめっちゃ注目されるのに、大学サッカーって意外にあんまり注目されないなっていう。ほぼプロと同じくらいの、それこそ筑波さんだったり、この間レイソルと試合(天皇杯3回戦)をしているのを僕も見ましたし、ほぼ同レベルでできるチームがあるのに、高校サッカーより注目されてないなっていうのは感じているところがあります。今日お話聞く中でも3大学さんとも色々な活動をされてて、そういったところは高校サッカーにはない面白いところかなとすごい感じたので、そういったもうひとつ大人に近づいたサッカーの取り組みみたいなところは大学サッカーの魅力であると思うので、そ存分に押し出していけばゆくゆくは高校サッカーに匹敵したり、抜けるような魅力に繋がるんじゃないかなというのは感じました。

川﨑:僕も大学サッカーのレベルからすると、それこそ高校サッカーよりもレベルがもう1つ上がった選手たちがいっぱいいる中で、なんでそこまで注目されないのかなっていうところで、あとは本当に他大学とかを見ていても、学生主体ならではの可能性がすごいあるなと思ってて、自分たちがやろうと思えばなんでも実現できるんじゃないかなっていうのが大学の部活にはあると思うんで、それは大学ならではだと思うので、それこそ自分たちでスポンサーを取りに行ったりとか、本当に社会人なる手前で、こんなことできるのかっていうくらい自分達の可能性が無限大にあると思うので、そこはもっと注目されても良いんじゃないかなと思います。

保坂:本音を言おうと思います。まさに内藤さんと川﨑さんがおっしゃっていたように、大学サッカーはよく言えばポテンシャルがあるなと思う一方で、お二方が言ったように、「エンターテイメントのサッカー」として見た時にはすごくしょぼいなと思うのが率直な感想です。これは筑波の中でも1回はみんなが考えるんじゃないかっていうくらい、通ってくる道で、例えば、「動員(年に数回、大学サッカー部員全体で各大会の決勝など試合を観戦する)なんでしてんねん」みたいな。動員の度に聞きますし、今のままだとしょうがないなっていうのが本音です。筑波としてもその現状を変えたいっていうところで、もっと他の大学さんを巻き込んで、今回の企画みたいにやっていくことがすごい大事だなとは思いつつ、なかなかそこまでできていないので、一大学としてここまでできるんだぞっていうのを見せていきたいなと思って日々活動をしているのですが、もっともっと色々な大学と協力して、もそうだし、それぞれの大学がもっと頑張ってメディア露出の部分だったり、集客の部分だったり、地域に根付かせるみたいなところだったりというのは頑張っていって、徐々に変えていくことが必要だと思っております。

長谷川:僕も御三方と全く同じ意見で、もうちょっと盛り上がっても良いんじゃないかと思ってて、プロでも大卒が増えてきているというのもあるし、ポテンシャル自体は絶対あるっていうのは思って、人気になる条件は揃ってきているんじゃないかと思っています。あと何かきっかけがあればハマるんじゃないかと思ってて、早慶戦とか天皇杯とか、そういったイベントが1個突き抜けてコンテンツ化して、箱根駅伝みたいな何かの風物詩になれば良いなと思ってて、年間を通して人気になるのはかなりハードルが高いと思ってて、箱根駅伝も別の大会を見るわけではないし。そういう1個突き抜けたものを大学サッカーが全体で思いを共有して、押し上げていくような動きがあっても良いかなというのと、高校サッカーとの違いで言うと、キャラクターみたいなのはもうちょっとあっても良いかなと思ってて、高校っだったら青森山田がラスボスで、それに立ち向かっていくという構図ができると思うのですが、そういうのを大学で言ったらラスボスはどこなんだろうっていう。今OBが母校を応援するで留まっちゃっていると思うので、そうキャラ付けとかをしながら、なんか1つコンテンツを作れたらなと思っています。というのも、自分は就活でそれを言ってて、自分としても関心があるというか、将来的に盛り上げたいなと思っているので、そこはやっていけたらと思っています。それこそサッカーだけじゃ無理かもしれないけど、早慶戦weekみたいなのを作って色々な競技でオリンピックみたいな、早慶オリンピックみたいなのをやって1週間枠取るとかだったらありかなって思って、そこで10競技くらいして、紅白歌合戦みたいな。そういうのとかは少し面白そうかなって思うし、ビッグダービーみたいなのは今現状早慶戦が1番ブランド力あるかなって思うので、そこをすごい押していけたらなって思うし、東大ア式も自分たちが主役になることはないと思うんですけど、裏方としてサポートできるかなって思うので、そこは一緒に盛り上げたいなと思います。

ー早慶戦も花形って言われているのがラグビーと野球なんですけど、サッカーはあまり花形とは言われなくて、やっぱり人がたくさん来るのもラグビーと野球なので、そこを上手く巻き込んでと言いますか、上手く乗っかってサッカーもどんどん魅力を伝えていけたらなと思っています

長谷川:絶対できると思います。ラグビーの子とかも、推しの選手とかがいるらしくて、その子を応援しに来ているファンとかいるらしいので一緒にくっついていけばいけるんじゃないかなとか勝手に思っていて、そこはすごくワクワクしますね。考えると。

ー関関戦は「全競技勝とう」みたいなのを関学側がやってるみたいに聞いたんですけど、関大側はどうですか?

川﨑:総合関関戦って言って、一応期間が2週間設けられて、できるだけその期間に全ての競技で関関戦を行うって感じなんですけど、それこそ部員たちの中での応援はあっても、他の人まで巻き込んだものになっていないのが現状かなって思います。それこそサッカーは学連主催の大会と並行して行うっていうのが難しいところで、実際に総合関関戦期間にできる時とできない時があったりとか、会場が早慶戦の国立みたいな場所でできなかったりとか、そこまで環境が整っていないので、関関戦としては歴史は長いですけど、注目度は早慶戦とかと比べたら低いので、大学全体でもうちょっと協力して盛り上げないといけないかなって思います。

○最後に

ー主務として成し遂げたいこと、目標を教えてください。

内藤:ラストイヤーで成し遂げたいのは、「関東リーグ2部優勝」「1部昇格」のところです。自分は1年目に降格して、2年目も降格して、3年目で昇格して、っていう激動の3年間を送ってきたんですけど、その中でも最後後輩たちに1部の舞台を残してあげたいな、というのが自分の一番の思いかなと思います。

川﨑:僕が主務に立候補する時に「ピッチ内外で日本一になるために自分が一番率先して行動する」っていうことを言って。今東大だったり筑波だったりの話を聞くとピッチ外本当にすごいな、まだまだ足りないなと思うんですけど(笑)自分たちの中では「自分たちが日本一だと思える活動であればそれは日本一」っていうことも言ったので、自分たちにとって後悔のない「ピッチ内外で日本一の活動をした」と思えるように、自分が一番率先して行動していくことかなと思います。

保坂:個人的な目標としては、今シーズン全てをやり切ったなと言えるようにしたいなと思っていて、これやった方がいいなあれやった方がいいなっていうのはすぐ思い浮かぶ人間なので、いかにそれを全てやり切れるかっていうのがすごく大事だし、その結果が悔いなく終われることにつながるんじゃないかと思っています。筑波全体として、これも個人的に思っていることにはなるんですけど、筑波史上最強で最高のシーズンだったなと言えるように終わりたいなと思っていて、毎年やり切ったとはいえ少し悔いが残るというか、部に対する不満だったり何かを持っているまま終わってしまうというのが例年なので、そういうのがなく、筑波にいて幸せだった、最高だったってみんなに思ってもらえるように頑張りたいなと思っています

長谷川:僕は「大学サッカー部」というのがすごく貴重な存在だと思っていて、大学生って高校生よりも行動範囲が広がって、自分の手でなんでもチャレンジできる存在である一方で、社会人の大人ほど責任を背負わなくていいし、まだあんまり守るものもないというか、保守的にならずに済む、そういう世代だと思っているので、大人とかプロクラブが手を出せないような、リスキーな新しい取り組みっていうのは、大学サッカー部がやらないといけないなと思っているし、それができるのは大学サッカー部にいる時間が人生で最初で最後なんじゃないかなとも思っています。そういうチャレンジができるような雰囲気や環境づくりは自分たちの部活の中でもっともっと関わっていきたいです。あとは引退して卒業して社会人になってからは、プレーする以外でもサッカーには色々な関わり方があるんだよ、っていうのをもっと広めていけたらなと思っていて、僕はサッカーをプレーすることはもうないと思うんですが、就職でもまだサッカーに関われるような道を残して就職先を決めたし、一生サッカーを楽しめるようなそういったライフプランとか道を自分が作っていけたらなと思っています。


最後までお読みいただきありがとうございました。
もっと大学サッカーを盛り上げられるように、各大学の垣根を超えて様々な活動にチャレンジしたいと思える対談でした!
次回は選手を辞めてチームを支えるスタッフに転向した、慶應義塾大学のグラウンドマネージャーと関西学院大学のコンダクターによる対談をお届けいたします。
お楽しみに!

【早慶サッカー定期戦 -試合情報-】
8月25日(日) 18:00kickoff
聖地・国立競技場にて開催いたします。
11年ぶりの国立早慶戦。
是非ご来場ください!

チケットは以下のサイトよりお買い求めいただけます↓

https://eplus.jp/sf/detail/4075570001

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