マガジンのカバー画像

聖書タイム

48
山形優子フットマンが綴る、楽しく、優しく、そして日々の生活に根ざした聖書のおはなしです。毎月更新いたします。
運営しているクリエイター

#信仰

2023年11月の聖書タイム「主は賛美の中に住われる」

by 山形優子フットマン 「主に感謝せよ、その慈しみはとこしえに」ーーー歴代誌下20:21  11月ともなれば雨も多く、めっぽう冷え込む今日この頃、この時期の散歩の楽しみは、不思議な形をしたキノコを森のあちこちで発見することです。どれも毒のような気がして採集こそしませんが、例え同種だとしても、一つとして同じ形をしていないのが実に面白いです。昨日あった場所に今日行ってみると、もう姿を消し、かと思えば別の場所に見慣れないのがニョキニョキ出ていたりまさに神出鬼没、キノコ自体が小

2023年10月の聖書タイム「恵は増えに増える」

by 山形優子フットマン 「ここに大麦のパン五つと魚二匹とを持っている少年がいます。けれども、こんなに大勢の人では、何の役にも立たないでしょう。」 ーーーヨハネによる福音書6:9 みなさん、日本で一ヶ月ほどの休暇を過ごしてきた私ですが、英国に戻って何が一番恋しいかというと、季節感のある美しい新鮮な魚が店頭に並ぶ有様です。秋はなんといっても秋刀魚。日本のニュースでは「今年は海流の温度の変化から、秋刀魚が不漁で、形も小さく、その割には値段が高い」というような話題が連日のよう

2023年7月の聖書タイム「一つ星を仰ぐ」

by 山形優子フットマン 天は神の栄光を物語り、大空は御手の業を示す。 昼は昼に語り伝え、夜は夜に知識を送る。 話すことも、語ることもなく、声は聞こえなくても その響きは全地に、その言葉は世界の果てに向かう。 ーー詩篇19:2ー5 7月7日は七夕でした。子供の頃、短冊に願い事を書いて笹につけ、軒下に飾ったのを思い出します。どんな願い事を書いたかは全く覚えていませんが、御用済みになった笹が色とりどりの短冊をつけたまま、裏の焚き火の上に放られていたのは覚えています。まるで、人

2023年6月の聖書タイム「あなたのために天使を送る神」

 by 山形優子フットマン 「恐れることはない。わたしはあなたと共にいる神。たじろぐな、わたしはあなたの神。」ーーーイザヤ41:10 冒頭の旧約聖書の句は、神が預言者イザヤを通して語りかけている言葉で「恐れることはない」が第一声。神は、私たちが本当に臆病で怖がりなのを、ご存知です。人が問題に直面した時、悩む場合、たちまち恐怖は暗雲のように広がり、目先真っ暗となります。同じ問題に直面しても、恐怖心さえなければ異なる対応ができるはずなのに。つまり恐怖こそが、人の足を引っ張る大