見出し画像

営業支援事業 Sales Techとデータの世界 そしてMBOへ

こんにちは。WizWeの森谷です。
前回は習慣化事業へのきっかけをお話ししました。

英語学習を習慣化するサービスは、「受講者様のハートに寄り添って、上がり下がりある中でも最後まで寄り添う」という想いを込めて『WizHeart』という名前になりました。

この名前は、後にWizWeの社名にも影響を与えています。

2014年に立ち上げた習慣化サポート『WizHeart』は順調に導入数を増やし、WEICにおけるグローバル人材育成事業は今後大きくなり、私は大きく成長する将来を思い描いていました。一方で、法人語学事業における事業スケールにはある程度の時間を要することも確かでした。

Sales Tech事業への集中

WEIC全体として見た時には、既に2014年からは、全社としてSales Tech事業を中核事業と据え、今後の成長戦略とすることが決まっていました。Salesforce様からのご出資も受けており、全社としてSales Tech事業を伸ばす必要が出ていました。

(ワンマーケティング社との共同セミナー 出典:ワンマーケティング様WEBサイト
https://www.onemarketing.jp/btob-marketing/report_seminar170125_135 
(WEICはSales Techの会社へピボットした。インサイドセールスが主力事業となった)
(出典日経ビジネス: https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/221102/061500251/  )

そうした中で、語学事業について、どうしていくのか、役員会でも議題となり、Sales Tech事業への集中に伴い、事業譲渡含めて可能性が模索されました。私としては「WEICには教育事業をやるために入社していたので、教育事業&習慣化サポート事業伸ばしていくこと」を切に願っていましたが、Sales Techへのピボットという全社方針の中では、「教育&習慣化事業をやりたい」という私の願いは、通る話ではありませんでした。

こうして、私の入社理由でもあった人材育成事業に打ち込むことは難しくなったのでした。

おのずと選択肢の中に入ってきたのは、そのタイミングでWEICを退職し、自分でゼロから会社を立ち上げるという動きでした。

実際、WEICがSales Techにピボットした2014年頃、思い悩む私を見て、社外の様々な方から「森谷は、このタイミングで退職して独立した方がよい」という話を受けるようになっていました。辛そうな自分を見ていた家族からも、「自分のやりたいことをやったらいい」というアドバイスももらっていました。興味深いもので、この時期には、多くの転職オファーをいただくようになっていました。

WEIC入社前にも、悩みが深く、苦しい時間を過ごしたのですが、WEICピボットの時期も、「入社理由と、目の前に広がる風景が180度変わる」という非常に苦しく思い悩む時間を過ごしました。

ここに至り、私自身、再び、将来の方向性を深く考える必要が生じていました。人生における、非常に重要な決断をしなければいけない、そうした時期でした。

また、この時の悩みは、既に自分の人生というだけではなく、事業を通じて、様々な関係者に関わってもらっており、そうした方々のことも、同時に考える必要がありました。

語学事業については、WEICでは他社への売却(事業譲渡)も含めて検討土台に上がっている。仮に他社に事業部売却となった時に、自分はそこでやるのか、語学事業部の社員はどうするのか、或いは、立ち上げてきたWizHeartはどうなっていくのか。

では、仮に自分が退職した場合、残された社員はどうなるのか、習慣化プログラムのWizHeartはどうなるのか。。。

一方で、WEICにおけるピボット後の事業=Sales Tech事業は伸びる兆候を見せているものの、まだまだ事業基盤は弱く、ここにリソースを一気に集中しないと、WEIC全体としても苦しい局面になることも容易に予測されました。

こうしたタイミングで、役員である自分が退職することは、果たして正しいことなのか。或いは、退職は今のタイミングでなくてはいけないのか。悩み続ける日々でした。

そうした中で、様々な人に悩みを聞いてもらう中で、ある結論に達しました。

それは、
1.「Sales Tech事業が伸びさえすれば、語学事業の売却(譲渡)という話は出なくなる」

2.WEICと内山社長から受けた恩をしっかり返す=ピボット後の事業を伸ばすことが恩返し

ということでした。

「WEICが存在し、内山社長に拾っていただいたからこそ、WEICでの事業を通じて成長でき、今の自分がある」
「こうした恩を受けたからこそ、私は、習慣化プログラムWizHeartという素晴らしいサービスをることができた」
「WEICという基盤がなければ、今のような自分の実力も身についていないし、可能性も得られていなかった」

真剣に過去を振り返りましたが、記憶を辿る中であらためて分かったことは、私に最大のチャンスをくれた人は内山社長でありWEICであり、
入社後にも、私が、仕事の中で最も大変だった極面で、自分を正しい方向に導いでくれていたのは、内山社長だったということでした。

結果、以下のような考えに至りました。

「自分でWEICに十分な恩返しが出来たと思える所まで、とにかくWEICの成長に貢献する。つまりはSales Tech事業をしっかり伸ばす」

「語学事業について売却(=事業譲渡)の可能性があるならば、他社ではなく、私が継承したい。つまり事業をMBOする。」

WEICはVC出資も受けていましたので、事業グロースにリスクマネーを投下している投資家様の観点も含め、Sales Tech事業が伸びた後にMBOをする、というシナリオが、全ての利害関係者にとって、ベストのように思えました。

こうして、入社理由とは全く異なる、Sales Tech事業にコミットし、
同時に、語学事業をMBOによって事業継承する準備をしていく、という自分の意思が明確になりました。

営業支援事業の管掌取締役に就任

2015年8月、私はWEICのSales Teach事業(営業支援事業)の管掌取締役になりました。営業支援やSales Techについては、全くの素人の状態でした。。。。

任命されたのは、私が語学事業で培っていた「修羅場の営業力」がSales Tech事業の成長に寄与すると、WEIC役員会が考えたからだと思います。

この人事を受け入れること=営業支援事業の管掌取締役を受諾することは、私が立ち上げた習慣化サポートの『WizHeart』の成長については、後回しにすることも意味していました。営業支援事業の急成長と、習慣化事業の立ち上げの2つを同時進行で行うことは、時間的にも、私の能力的にも、現実的ではありませんでした。。。

(ワンマーケティング様とのコラボレーションセミナー。出典:ワンマーケティングWEBサイト
https://www.onemarketing.jp/btob-marketing/report_seminar170125_135
Sales Tech事業の管掌取締役となった。一見関係が無いと思われた、EdTechとSales Techはブレンドすることで画期的な成果が上がることが分かり、Smart Habit着想の大きなヒントになった)

こうして習慣化サポートは一旦置いておき、営業支援事業に注力することになりました。

実は、数奇というか、人生の縁の面白さなのですが、今振り返ってみると、この営業支援事業の経験は、後に私が『習慣化プラットフォームSmart Habit』を生み出すために、必須の要素でもありました。当時は知る由もありませんでしたが、『Sales Tech』と『EdTech』という全く異なるように見える二つの領域は、実は、力学が同じ所が非常に多く、エッセンスを調合することで、大きな力が生まれることが発見できました。Sales Tech事業での学びを得ると、何故か教育や習慣化への転用発想も同時に生まれ、勝手に一人でワクワクしていたことを思い出します。

また、Sales Tech事業で、様々なスタートアップの営業支援をすることで、非常に面白い切り口のサービスの特性を理解し、商品のエッジの立たせ方も知ることができました。毎日のように、新しいプロダクトの支援の話をするので、どんどん着想が広がっていきました。

私がSales Techについては、何も知らないズブの素人だったことも幸いしました。事前知識がゼロですが、責任者として、事業グロースのプレッシャーと戦う必要がありますので、「最速で学ぶ」必然性が生じました。結果、変なプライドが全く無い状態で、経験者や周囲にどんどん教えを請い、自分でも自己学習し、それをまた、周囲へぶつけ、フィードバックを得て学びを深める、という理想的な学習サイクルを経ることができました。

実際の所、思い悩んでいた日々が嘘のように、Sales Techの仕事はエキサイティングであり、非常に楽しく、しかも、教育や習慣化に応用できるヒントも多く得ることができました。

今振り返っても、Sales Techという飛び地の経験と、新しい学びを教育や習慣化に応用していくための熟成期間となったように思います。

また、マネジメント上も、ありがたい経験となりました。二つの事業を管掌するという経験は、周囲に頼りながら自分の能力を拡張する土台になりました。権限移譲を進めなければ立ち行かないため、「採用、配置、評価」をしっかりやる必要が生じ、組織力を強化することで、成果を上げていくという経験も積むことができました。

(2016年アイティメディア コラボセミナー。出典 ITメディア: 
https://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1609/28/news050.html
語学事業の営業責任者の経験を転用し、BtoBマーケティングの書籍を読み込み、1年後にはSales Techの講師として登壇した)

様々なサービスの認知から購買に至る一連の流れについても知ることができ、頭の中に営業の方程式というものが、入ってきた点もプラスポイントです。

インサイドセールス、オプトイン、アポイントメント獲得率や、ターゲットマーケットの大きさ、一度受注した後のLTV、CAC、ROI、などなど、各種数値と方程式を見ながら、100以上の商材の営業活動を支援しました。

営業活動は、全てがファネルで表現でき、SalesforceなどのSFA/CRMや、マーケティングオートメーションツールを活用することで、将来の売上予測も、結構高い精度で予測ができるということが分かりました。

こうしたSales Techの経験は、今、WizWeが主力サービスとしている、Smart Habitに直接つながっています。Smart Habitは『習慣化プラットフォーム』と呼ばれる事業体です。プラットフォーマーなので、私たちだけでは、サービス提供ができず、様々なパートナー様の商材を取り扱う必要があります(=様々な商材の習慣化を支援する)。

実は、Smart Habitの本質は「パートナー様の商材の営業支援」なのです。WizWeがパートナー様の商材を、プラットフォームに載せて代理販売する、あるいは、パートナー様の商材をSmart Habitで下支えし、利用促進(=習慣化実装)することで、その商材のLTVの最大化を実現する。

Smart Habitは自己投資産業市場7兆円の人材育成や健康増進に寄与するサービスなのですが、この市場におけるコンテンツプロバイダ様やサービス事業者様の営業活動を支援しているとも言えます。

私にSales Tech事業や営業支援事業の経験があるからこそ、パートナー様側の視点に立って、その利益の最大化に貢献するという思考回路やポジショニングを最初からとっており、このことが、様々なパートナー様との良好な関係につながっているように思います。

そしてMBOへ

WEICのSales Tech事業(=営業支援事業)は、2015年、2016年、2017年と順調に成長をしていき、社員数もどんどん増えていきました。事業は軌道にのりました。

ここに至り、本格的に、語学事業のMBOについての動きを開始することを心に決めました。2017年初頭の頃です。

実際にMBOが完了したのが2018年6月30日となりますので、私がSales Tech(営業支援)事業の責任者になってから3年後の話となります。MBOの志を決めてから、3年かかりました。また、本格的にMBOの準備を開始してからも1年半の時間を要しました。MBOを実現するには、タイミングを待つ必要があり、全ての条件が揃うチャンスには限りがありました。

ただ、時間はかかりましたが、今考えてみると、Sales Tech事業をやっていた熟成期間があったからこそ、Smart Habitが開発できたように思います。

尚、MBOという選択肢をとったことで、自己資金に加え、億単位のお金をエクイティ調達しましたが、その全てをWEICに買収資金としてお支払いしました。リスクマネーの調達をしましたが、全て支払いに使ったので、資金はゼロからのスタートでした。資金的にはキツイ所からの船出でしたが、WizWe創業の時にはエクイティが入っており、強力なエンジェル陣が株主となったので、創業初期から経験豊富な社外取締役が揃い、経営における意思決定という点では、創業期から良いバランスがとれたものになっていたように思います。

結果論となりますが、長い準備期間があったからこそ、Smart Habitに至る構想も解像度があがっていき、温かい支援者にも恵まれていったのではないかと思っています。

(WEICオフィスにおける当時の語学事業部の様子)

今も、MBOを認めていただいた内山社長はじめとするWEIC経営陣の皆様、当時のWEIC株主の皆様、そして、事業継承後も全てビジネスをWizWeで続けてくださったパートナーと、一緒についてきてくれた社員、アルバイト社員の皆様に、心から感謝しています。


WizWeでは共に働く仲間を募集しています!