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Vol3 「ダウ理論」徹底トレーニング~添削で心が折れるまで詰められる編~

この押安値を抜いたら上昇トレンドが崩れて下落トレンド開始だ!
おぉ!プルバックしてきた!よし!ショーーーーーートォーーーー!
…………ってなんであがってくるんだよ!ならロングか?
ってなんで今度はまた下がるんだよぉぉぉぉ!

日足では上昇トレンドで……ここが押し安値でしょ……でも1時間足ならこっち?え?それともこっちが押し安値?
そしたら下落トレンドじゃない?え?あ……
どうすればいいんだぁぁぁぁぁぁぁ!


みなさんこんにちは。或いはこんばんは。(もう飽きた??)
専業トレーダーのdaiceです。
みなさんはダウ理論って使っていますか?昔から株式チャートで使われているクラシックスタイルの相場環境認識法ですが、同じくチャートを使って取引をするFXトレーダーの私たちにとっても、環境認識を行う上では必要なテクニカル分析技術のひとつとなります。
(誰が編み出したとかはどうでもいいので今回の記事には一切でてきませんw そこはグーグルさんにお任せします)

現在のトレンドはどちらに向いているのか?
それともトレンドはでていないのか?
トレンドは出ているが小康状態なのか?
その優位性は確保されているのか?
どこで優位性が崩れるのか?
どこまでは優位性が保たれるのか?

途中からダウ理論の解説ではあまり聞かない言葉がでてきました。
そう。daice的ダウ理論はトレンドの把握だけではなく、方向の優位性を担保するためのものでもあるという考え方を取り入れています。

トレード歴も長くなり手法がだんだんと確立されていくと、意外とおろそかになっていく「ダウ理論」。
しかし私はこのダウ理論を今でもポジションを持つ最後の安全装置として使っています。
エントリー直前にダウ理論によって優位性が担保されていなければ、いくら引き金を引こうとしても、安全装置は外れずにトリガーを引くことはできないというイメージです。

しかしこのダウ理論を「古き過去の遺物」として軽視しているトレーダーのなんと多いことか。これまで多くの環境認識方法が生み出されそして消えていった中で、長きにわたって使われ続けてきたダウ理論。使われ続けてきたということはそれだけの理由があるということです。

「すべての環境認識法はダウ理論を前提に成り立っている」

そう私の中では結論付けされています。なので私の手法はエリオット波動やトレンドラインを軸とした斜め線を多用するものになっています。

(※daice個人の見解です。ダウ理論を使用しないトレーダーさんもいることを前提に読み進めてください)

とはいっても、まずはダウ理論をきちんと理解して正しくダウのカウントを取ることができるのか?ということが大事になりますので、おなじみの「Aさん」にお伝えしていく様子をまとめてみました。


「みなさんはどうやってダウをカウントしていますか?」

どこで取るかによって優位性って変わってしまいますよね。
ここの安値を節目としてダウを取ったのに意識されずに素通りされたり、ここの安値は意識されないと思って取らなかったら意識されたり……

でも、これはどうしようもないことなんです。人によって意識する節目が違うんですから。あの人はココで取るけど、この人はあっちで取る。こんなことあって当たり前です。

だからと言って毎回ダウの取り方に違いが出てしまっては意味がありません。前回の波形と同じで「一貫性」が大事です。同じチャートで何度もダウをカウントしてみてあまりに細かいところ以外は、一致しなければばりません。そのために今回Aさんには地獄のダウ添削マラソンをしてもらいまいた。

その様子を余すところなく掲載いたしましたので、ご覧ください。

今回の記事の中には私の手法や相場への考え方が大いに記載されております。膨大な検証により培った独自の考え方も多くありますので、他の手法を持つ方とは違った相場の見方なども含まれます。
また細かい手法や解説などの内容が含まれますので有料とさせて頂きました。気になった方だけご購入頂ければと思います。

chapter①ダウを取る理由

>daice
お疲れ様です。お待たせしました。
ワークアウト②と添付資料①をお送りします。

ダウの方向付けトレーニングです。
添付資料では細かくダウの状況を説明しています。
チャートに表示されたダウを全て説明すると、実はこんな感じになります。
(本来は上位足も含まれるのでもっと多い)
ここでは上位足は考慮しませんので、単一時間でおこなってください。

追って送るチャートでは資料のように提出の際に細かく説明する必要はないですが、抜き打ちである場所を指定して、ダウの状況を聞こうと思っていますので、説明できるようにしておいて下さい。

19時前には1枚目を送れると思いますが、先に欲しいということであれば遠隔で送りますので、お気軽に言ってください。

では、ディープな世界へようこそ!
☟ ワークアウトPDFと添付資料① ☟


画像1

>Aさん
daiceさん。早速ディープな世界へのご案内をありがとうございます。

ドッシリ腰を据えて取り掛かれるのは夜になりますので、お構いない時で問題ありません。ありがとうございます。

それまでは、頂いたこちらの図を見て勉強しておきます!
なんか、ワクワクしてきますね!
第二部も、楽しみながら、しっかり頑張って取り組まさせて頂きます!
宜しくお願い致します。

>daice
お待たせしました!では1枚目いきますよ!

画像2

>Aさん
ありがとうございます。

なんとか22時過ぎには取り掛かれると思います。
また準備が整いましたらご連絡させて頂きます。

あと、事前に頂いたダウの詳細を記した資料についてですが、波形の取り方がこれまで勉強してきたものと、ワンサイズ大きめというか、かなり大きく取られている印象を受けますが、何かこの波形の取り方にコツの様なものがあったりしますでしょうか?

>daice
ダウを認識する波形はこれまでの波形認識とはまた違います。
目立つ高値と安値を形成した波を取ります。

いざエントリーという場面や、高安値を決めるジグザグの頂点を明確に決めるとき、波の方向を決めるときに、これまでの波形は使っていきます。

今回は多くの人が認識するであろうと思われる目立つ高値と安値だけで取ってみてください!

>Aさん
ありがとうございます。
承知致しました。

慣れるまで、時間が掛かりそうですが、先ずは全部やってみます。
準備できましたので、早速ダウの目線に切り替わりを記入してみます!

画像3

思い切って大きく取ってみました。

現在は直近高値を上抜いて、上昇ダウ継続中。
直近高値③がネックラインになりそうな感じ。
ローソク足もヒゲが長く方向感に乏しい感じで、波形は下向き。
こんなイメージです💡

またいつでもお構いない時にご確認をお願い致します。
本日もありがとうございました。
ダウ!しっかり勉強させて頂きます。

>daice
お疲れ様です。
画像の説明の仕方いいですねー!

目立つ高安値の取り方について、※①と③の赤丸のところはざっくりとるのに※②のところを細かくとるのはなぜでしょうか?

もちろん、こうやってとることもあります。

画像4

解答を送りますので、取り方が大まかと細かくが逆なことを加味しながらなぜかを考えてみましょう。

画像5

>Aさん
ご回答ありがとうございます。
んーーー。熟考しております・・・

なぜこう取ってしまうのか・・・
少しお時間下さい。
ちょっと考えてみます!

>Aさん
おはようございます。
朝も視点を変えながら、いろいろ考えてみました。
例えば、直近高安を更新したら?とか、小さい波形で高安を更新したら?
とか、そういう視点で見てみましたが、daiceさんのグレーの波形とは一致しません。

ハッキリ申し上げて、全く検討もつきません…

少しだけ、ヒントを頂けないでしょうか。

>daice
※①と③の部分は目立つ高値がブレイクされ続け、ダウの更新が頻繁に行われています。

つまり、ダウが更新していることを根拠にロングができますね?

ダウを大きく取りすぎてしまった場合、一度利確してしまうともう入れるところはありません。そして押し安値が遠くなるので、反転の際にショートをしようと思っても目線が崩れないので打つところがありません。
Aさんのダウの取り方だと、このチャートでは②と⑧でしかエントリーのチャンスは無いことになります。

逆に※②の場合は急落により戻り目を付けることなく、上昇ダウを崩壊させています。
そうすると⑥から⑦の間というのは方向感がない場所になるので、(どちらかをブレイクするまではダウの発生はなし)ダウを細かく取っても、意味がありません。
取るところは大きく押し戻しをつけてブレイクしそうな波を作りそうだったところです。
※②の区間に関しては、波形を考えるならAさんの取り方でもokです。
ただ、コメントをつける必要が無いところを細かく見ても意味がないので、私は省いています。

ダウのトレーニングに関しては、波形の一致は上記の理由で100%じゃなくてもいいのですよ。
ダウをとっているところが一致すればいいです。
昨日のメールはなぜ取るところと取らないところがあるのかを考えてほしかったのです。

補足を入れてみましたので確認してください。

画像6

あ…私の画像も1箇所ダウが漏れてますね…

ちょうどいい!
どこが漏れているかを問題にしましょうか!

画像7

>Aさん
早速ありがとうございます!
漏れているのは、赤矢印の黒点線でしょうか?
ご確認お願いします。

ご教授ありがとうございます。
単純にただボヤッとダウを探すのではなく、今からこのチャートでダウを根拠にエントリーするなら、どこの高安切り上げ、切り下げを根拠にするか⁉️

そういう視点が全くなかったです。

ありがとうございます。
今からエントリーするぞ!というイメージを持ちながら、再度トライしてみます。

>daice
エントリーするところを探すためにダウを取るのではありません。
ダウは、「この高値安値を抜かれたら目線の方向が決まる」または「この高値安値を抜かれたら目線が切り替わる」というところを探すたためのものです。その目線の方向付けや切り替わりがあることで、エントリーをする際に背中を預けたり、根拠に足すことができるのです。

一つ抜けていたダウの箇所は赤線の位置で合っています。
下降ダウ発生のところでしたね。失礼しました。

では、追加問題を出しましょうか。

ダウで目線を探す理由は何だと思いますか?

>Aさん
ダウで目線を探す目的…
目線を決めるためではないのですか?
エントリーする方向とか、合わせてレジスタンスやサポートのラインを引く為ということではないでしょうか。

>daice
ダウで目線を探す目的はもっと前のところですね。

一つ戻ります。
波形は何のためにとりましたか?

>Aさん
んー…
波形は現在地の波の向きを確認する為です。

>daice
そうですね。
現在地の波の向きを知るために波形はとっていました。

では、ダウは?

ダウは現在の波の動きがどちらに向いているかを見るためのものです。
わかりやすく言えば、「今、波の動きはどちら方向に優位性があるか?」というのを知るためですね。その優位性を知ったうえで目線を固定し、エントリーできるところを探したり、見送ったりするための判断をするときに使います。

これに波形が合わさると、エントリーするタイミングが想定できるようになっていきます。例えば、波形が下向きでも波動が上向きということもありますね。こういった場合「大きな流れは上に向いているが、現在はその流れが収まっている状態。ダウの目線が崩れずに節目のポイントで波形が上向きになるまで待とう」と考えることができるわけです。
つまりダウが上向きで波形が下向きの場合は、現在地は調整中として判断でき、無駄なエントリーも防げるということです。

ダウを何のために取るか?をまとめると、
「波動の向きを把握して、その優位性のある方に目線を固定するため」ですね!


>Aさん
なるほどです。
ここで初めて【波動】というワードが出てくるわけですか。

波動…
良い響きです。波形よりも一段深い意味合いに感じます✨

波形を見ることで目先の流れを確認し、
ダウで波動を確認することによって、その本流そのものの方向を確認する。

非常に分かり易い説明です。
これまでは、全くそういう考えで相場を見たことはありませんでした。

大変、勉強になります。

>daice
正確には「上昇ダウと下降ダウで波動の優位性を確認する」
となりますが、いまはざっくりダウがどっちを向いているかを確認するようにして見てください。

>Aさん
承知致しました!ありがとうございます。

今夜は先ほど頂いたチャートについて、ダウの取り方が合うまでやってみます。ダウの更新ポイントはそんなに多くはないので、それ自体は時間がかからないと思うのですが、やはりここは取るけどこっちは取らないという判断基準が自分の中で納得のいく答えが導き出せられるかどうかが問題だと思います。

先ずは、自分だったらダウを根拠にどこでエントリーするだろう?ということを念頭において考えてみます。また夜にご連絡させて頂きます!

chapter②高安値の抜けの判断

>Aさん
再度ダウを取り直してみました。
書き込みながらやるともの凄く時間が掛かってしまいます。
次回からはもう少し工夫して、時短調で記入できないか考えてみます。

先ず波形を少し大きめに取ってみて、それを基準にダウを取りました。
その後、ダウに合わせて波形を大きく引き直しました。

これぐらいの大きさで取ると、ここは取って、あそこは取らないがなくなって、自分の中である程度納得感を持つことが出来るのですが、daiceさんの回答に比べるとかなり細かくなってしまいました。

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