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提督も決断『ネーミング扇子と団扇』《自衛隊ばなし》



⚓評論家

【乗物ライター】は群雄割拠の戦国時代にある。

 一方で【乗物評論家】を名乗る者小生のような変人は少数派だ。だれもそんな評論を望まないなら当然のむくみ報いだ。

【飛行機評論家兼船舶評論家兼鉄道評論家兼防衛装備評論家】と漢字ばかりならんでいる肩書の評論家・・・そんな奴が書いた文章を誰が読むだろう。SEO以前にネーミングセンスを疑われる。

 評論家を名乗るのは♬勇気のしるし24時間戦えますか?♬⇒戦闘後48時間の休養が必須だ。

 自分が評論家だとはちゃんちゃら可笑しい。近年最大の愚挙21世紀何度目かの暴挙はやはり気恥ずかしい。

⚓【乗り物漫談家】

 井上和彦さんの真似をして【乗り物漫談家】を名乗る手もある。だが、昭和40年度製【おやじギャグ製造装置】は漫談作成を本務としない。芸人さんほど面白い話も創作できない。センスもない。(※房州うちわ作成教室受講済み。骨組在庫枯渇につき納品に時間を要す)

【一億総評論家時代】という言葉は全盛期をすぎた前世紀の遺物だ。世界遺産は無理だがモノづくりの聖地【太田区遺産】には登録できないだろうか?

 そんなくだらない評論のために太田胃散を服用するのは本末転倒だ。

 脱線復旧

⚓【地理屋は南米チリでもちり芥】

 私は一応理系・・・だと思っている。地理学とは存外理系の学問で、現地研究(※別名【巡検】)では元祖【野山ブラブラ】をタモる。【史跡や地形探求】で海岸・街中・山林などを【地図】を左手に【コンパス】を右手に至る所を右往左往する。

【不審者】又は【ゼンリン住宅地図の現地調査員】に見えるは当然の帰結だ。

『〇▽大学の現地調査です。』と弁明すれば大抵は信じてもらえる。現地調査は事実だから。人相や風体が【コソ泥】に見えるのは品格不足ゆえ致し方ない。

 脱線再復旧

⚓【厄介払いはやっかいだが】

 私の趣味は【ドライブ】と【鉄道】だ。【船】と【飛行機】は仕事で関わった。

 ドライブが趣味でないならば『片道60㎞の長距離マイカー通勤』は難行苦行だろう。120㎞×200日×5年=12万㎞・・・地球3周分車を運転した。

【鉄道と連絡船】は英才教育のせいか?その成果は趣味というより生活の一部だ。

 海自では艦艇や航空機に関する【お金と装備】の仕事に携わった。

 大型の海自艦艇を建造する造船所の大半へ出張を経験した。航空機修理や部品供給に関わる国内重工メーカー・部品メーカーの工場も仕事がらみで十数カ所お邪魔し、名刺箱2BOX(1BOX約100枚)名刺を頂戴した。

 艦艇と航空機に関する契約や原価計算の両方を経験することは海自でも稀だ。なぜ両方を経験できたのか?お邪魔虫でどちらの部署にも厄介払いされたのが真相だろう。退官した今となっては確認のしようが無い。

⚓一寸法師にも五分のダマし

 評論家を僭称するのは誠におこがましい。重々承知の介。

 前記の事情により、どちらの分野も専門家とは名乗らない。一寸法師にも五分のダマしでは鼎の軽重を問う由々しき事態だ。両分野で専門家と名乗りをあげずとも小生ある程度は詳しい。当然だ『国民の血税を執行する者』が素人以下では営利目的の企業と渡り合えない。自明の理だ。

 偶然と幸運の賜物で日本を代表する【メーカー】の現場を、西は長崎から北は仙台まで自分自身の目で確かめて右往左往した。ウソ偽りのない真実だ。

 その点は閻魔大王さまへ十分抗弁できる。『ヤットコで舌をねじられるのはたとえ50年先でも身の毛が弥立つ』

⚓【なにゆえ♬われは海のおとこ♬】

 海自では都合17年間艦艇がらみの部署で勤務し、残りの期間は航空部隊+所謂『役所勤め』だ。本職は【お金と装備】だが、食べ物と人間(※通常は調理と庶務・人事と呼ぶ)にも関わった。

 新造の護衛艦を運用サイドの目線で【使いやすく完成させる】艤装員という不人気な配置(※乗組手当=本俸×0.33が消滅する)をIHI東京第一工場(豊洲)へ出向き合計3年間担当した。

 艦艇の長期修理(※別名【特定検査】およそ6カ月)や改造で三井玉野(※三菱重工マリタイムシステムズ玉野)やユニバーサル造船鶴見で三度経験した。その他造船所の寮に住み込んで年次検査や臨時修理に従事した期間は合計3年以上になる。

 艦艇17年間の三分の一は【海の男】ではなく【造船所の男】だった。

⚓【ドックへ入れないのは気のどっく】

 艦艇乗組員は【造船所】での修理を心待ちにしている。『その期間船は動かない。』

 船に乗る者の定めは【人並みに休みが取れない】ことだ。商船だろうと自衛艦だろうが一緒だ。

 母港を離れ【日帰りor長期出港】いずれも休暇は取れない。冠婚葬祭と病気以外の休暇は【母港停泊中と造船所の修理期間】のみ。それどころか【土日の休み】も母港や修理中以外はまともに取れない。

 そして艦艇乗組員は常在船上??人員不足の穴埋めで他の艦艇へ【派遣社員】のように臨時勤務を仰せつかる。折角の【ドックで休みが取れないのは気の毒】だ。

 若者に不人気なのは当然だ。

⚓【海の飛行機屋】

 海上自衛隊が保有する航空機の修理契約は木更津に所在する【航空補給処】が実施する。

 飛行機の世界は専門用語オンパレードで横文字やスリーレターの乱打戦だ。

 職場で同僚が『○○のパーアウトが』『次は〇〇がパー』とゴルフ雑談で、口角砲対空戦闘している。『仕事中にゴルフの話を!』と憤慨したら『パーアウト=完工』の話らしい。関係者には当たり前で『説明する気にもなれない』慣用語なのだが無頼漢には『意味不明語彙』だ。

⚓【体験たいへんいい経験】

 単語の乱打戦と略称の混乱は【おやじギャグ製造装置】の感度を高めて、過去の書類と首引きで理解に勉めた。しかし同音異義語が多数存在しどうにも理解不能で、後輩に不承不承教えを請うた。

 海外赴任や湾岸派遣など『平凡な公務員』とは真逆の体験を・・・しかも官費支弁で体験した。それも賞味期限切れとなり『退職金という名の処分費用』を頂戴しオサラバしたが・・・脳内に溜まった『残留カス』の使いみちが無い。

⚓【職務上思いついたギャグも・不適当な部分があれば・不可】

 自衛隊、とくに乗物関係部署出身の実務担当者はほとんど発信しない。

 というより現役中は発信不可だ。予備役投入後も言葉と内容を慎重に吟味しないと大変なことになる。当たり前である。『職務上知りえた重要情報は漏らしてはならない』からだ。

 小生も《自衛隊ばなし》では『これは大丈夫?これは墓場直送品?』と逡巡する。日常チャメシゴト(茶飯事)だ。

 喉から指が見えるほど発言したい内容なのに『これは言えない』とあきらめて悶々とした日々を過ごす。

 しかし『防衛費2%』問題がカマビスシイ昨今、あまりにも無分別な専門家や評論家が適当な発言を繰り返している。

 情報元は『知己の元自衛官』だと言う。震源地の大半は【admiral】だ。小生など『実務を担った』体験はほとんど封印しているが『誤った観念のヨチヨチ歩き』の跋扈は目に余る。

 海自は【recommend】が文化だ。元上官でも誤りは正さなければならぬ。ただ言葉や情報をすべて『誰でも確認できる一般情報』へ翻訳するのは結構手間が折れる。

 ほとんど是正出来ずに残りの50年を暮らことになるのかもしれないが『できる範囲』『機微に触れない一般論』で、おっちゃん(たち)を逃がしお茶を濁すべく奮闘中の結果が《自衛隊ばなし》である。

⚓【admiral】の決断

 識者や評論をなりわいとする方が『自衛隊の知己』の発言を誇張歪曲して語る時、立身出世を極めた元高位高官発の『自衛隊の知己の伝聞』は翻訳ミスが非常に多い。彼らも『職務上知りえた・・・』は発言できない。

 元高官も小生たちと泣き笑いした時期は当然ある。その頃は【Lieutenant Junior Grade】か【Lieutenant】又は【Lieutenant Commander】であり実務に従事した仲間である。

 その後彼らは『誤ると日本国が消滅する』重要な判断をすべく、実務から離れ【ゼネラリスト】の道を進み【general】や【admiral】になった。

 彼らの仕事は【実務家】を差配する事だ。識者が『自衛隊の知己』から又聞きした伝聞の【ピントが甘い】理由はそこにある。指揮官が些末な事象すべてに逡巡しては的確な決断はできないからだ。そして伝言ゲームでは仲介者の主観が潜入し、一次情報から遠くなるほど誤差が大きくなる欠点を有する。

【ピンボケ】ではないが、1度生じた照準誤差は100mで1.7mに達し、日本人成人男子の平均身長ほどズレが生じるのだ。

⚓【昔取った篠塚】

【昔取った篠塚】の自慢話は耳タコだろう。おやじギャグ交じりの経験談は深くないのに不快だ。

【防衛装備調達専門家】を【防衛装備評論家】に改めた理由がご理解いただけただろうか。

 防衛装備関係の疑問で【どう調べたら】と迷った時【乗り物全般】の話で、どのメーカーに聞けば良いのか迷った時【コンパス】程度の役にたてるのではないかと思う。出たがりの性格が災いした点は否めないが、ウソ偽りを頒布するくらいなら黙っていたほうがよほど楽だ。しかし【おちゃんたちを逃がさなければ目覚めがワリオ】だ。彼らの発言はきちんと一般情報に翻訳してもらう必要がある。

《自衛隊ばなし》をたくさんしたいのは本音だ。満遍なくいろんな分野に関わってしまった小生の責務かもしれない。だが『書けない事のエレクトリカルパレード』だ。

 発信がガイドラインに抵触しないように・・・チェックにも時間がかかる。

 『脳内カス』の処理は物理的にメモリーが崩壊するまで待たねばならぬかも・・・。

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