小林秀雄が、若い頃は死が「問題」として、つまり「解明しなければならない何か」として現れてきた、と述べていた。けれど年を取ると、死は問題ではなく、現実として、必ずそこへ帰着することとなっている目的地として現れる、と述べていた。僕の場合まだ死は問題だけれど、きっとそれは幻想なんだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?