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009 国民年金加入65歳まで加入の是非 いいことあるのかな?

今のところ、国民年金の加入期間は20歳から60歳までの40年間となっています。
これを、あと5年間延ばして65歳まで加入させるという話がでてきています。
誰が得をするのでしょうか?

個人で見てみます。
1か月の保険料は16,980円(令和6年度)、1年間の保険料は203,760円もします。
1年間保険料を納付したら20,400円年金額が増えます。
年間保険料÷年金増額=9.988
つまり、10年ぐらい年金を受給することで元をとる計算となります。
65歳から受給し始めると75歳まで生きたら払った保険料を回収した計算になります。
また、掛け金は全額所得控除となりますので、所得がある方については税金が安くなります。20%が税率だとすると、1年間で約4万円の節税となります。
(年間保険料ー節税分)÷年金増額=8.02
約8年で元を取る計算になります。

そうすると、65歳まで加入期間が延長となった場合に全てが悪いとも言い切れません。
だって、73歳以上長生きしたらあとは利息ってことは、平均寿命が80歳超の日本では多くの方が年金受給の利益を受けることができますよね。

そんなことな~い。という声も当然あると思います。
国(政府)が、勝手に国民の懐に手を入れてお金を巻き上げて、再度配るような余計なことをするな!というお気持ち、十分理解できます。
アメリカでは国が社会保障制度を充実させることを「アカ」だと言って忌み嫌いますが、それは、国民の財産を国が強制的に巻き上げるような方法が、国民の自由を奪っていると考えるからです。

政府は、たくさんお金を持っておきたいという衝動があります。
だって、お金はパワーですから。
家庭の中でもそうですよね?お金を稼ぐお父さんは強く、お金を管理するお母さんはもっと強いです。お母さんがお金を稼いで管理すれば最強です(笑)。
政府は国民からたくさんお金を集めたら好きなことができます。逆にお金が無いとできることが制限されます。
だから、政府がお金を集めようとするときはもっともらしい大義名分を付けてきます。災害復興だ、子育て支援だ、全世代の社会保障制度の充実だ、、、すべてお金を集めるための口実です。

たしかに、保険料納付期間が5年間延びるとメリットもあります。
でも、国民が自分のお金をどう使うかは、基本的に国民の自由にしてほしいものです。もちろん、最低限度の社会保障制度などについては強制的に加入させて強制的にお金を集めることが安定的な成熟社会を維持するために必要なのは十分に理解できます。
国民負担率が約50%の現代日本。
これ以上、国民がお金を自由に使う権利を奪わないでほしいものです。

ということで、一人親方的には、65歳までの加入期間延長は「選択制」であれば賛成です。40年間納付したのだからもう十分ですよ。
60歳になったときにすごく元気で、ばりばり働けてばりばり稼げる、どう考えても直ぐに天国に行くことがなさそうな人は、65歳まで加入を延長することを選択できる、とすればいいんですよ。
長生きすることが考えられない人、自由にお金を遣いたい人は、60歳までの納付で構わないと思うのです。

次回は、国民年金保険料の上手な納付方法をご紹介します。







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