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【轟音感想】Thy Art Is Murder - Human Target



はじめに

デスコア探報記第3弾?はThy Art Is Murderです。
Thyという聞き馴染みのない英単語、カタカナで発音すると「サイ」です。
古い英単語で「そなたの」「汝の」という意味です。時代劇や儀式、格式めいたところで使うような言葉で、Youに込められた親しみが打ち消された言葉です。
Yourと同じ意味ですが、ほぼ死語。
主格はThou、斜格はThee(車格はIに対するMe。〜を、とか、〜に、という意味)
てなわけで、Thy Art Is Murderは「汝の芸術は殺人である」という意味ですね。

Thy Art Is Murderについて

Thy Art Is Murderはオーストラリアのニューサウスウェールズ州ブラックタウン出身のデスコアバンド。
結成は2006年、2010年に1stアルバム「The Adversary」を発表して、その後2、3年のスパンでアルバムを発表しており、2023年には6thアルバム「Godlike」を発表してます。
ニューサウスウェールズっていうと、オーストラリアの南西部でシドニーのある州で、ブラックタウンはシドニー近郊の都市。横浜市に対する藤沢市とか小田原市みたいな位置付けかな、と。
オーストラリアのバンドではインダストリアルデスメタルのThe Berzerkerか真っ先に思いつきますが、こっちはメルボルンなので約880km離れてます。
880kmって東京から福岡までの距離と同じ。
再結成したのに続報が全然無いですね。結構好きなバンドだから楽しみなんですが。

メンバー

CJ McMahon Vocals
Sean Delander Guitars
Andy Marsh Guitars
Kevin Butler Bass
Jesse Beahler Drums
の5人体制。上3人がメインメンバーで、リズム隊の二人がコロコロ変わってるみたいです。
年齢は30〜40歳、デビューが2006年だから、今回紹介する「Human Target」は2019年発表なので当時で13年選手なんですね。
ちなみに最年長はVoのCJ McMahon、1983年生まれ。McMahonという苗字はアイルランド系にある苗字。Mcはゲール語(アイルランド語・スコットランド語)で”息子”の意味、「マホンの息子」って意味ですね。
有名なマクマホンはやはりWWEのビンス・マクマホン。「Kiss my Ass」「You`re fire!」で有名なのはビンス・マクマホン・ジュニア。
2006か2007年にドナルド・トランプと「バトル・オブ・ザ・ビリオネアズ」をやってたことでも有名。
ってことはどうでもええねん。

「Human Target」収録曲

  1. Human Target 03:31

  2. New Gods 03:01

  3. Death Squad Anthem 03:13

  4. Make America Hate Again 03:14

  5. Eternal Suffering 05:05

  6. Welcome Oblivion 03:36

  7. Atonement 03:59

  8. Voyeurs into Death 03:30

  9. Eye for an Eye 04:55

  10. Chemical Christ 04:24
    Total 38:28

感想

ゴリッゴリのハードコアサウンドとブルデス/デスメタルサウンドでですね、かっこいいです。
ハードコアらしさといえば、4曲目の「Make America Hate Again」の反米主義を詰め込んだ歌詞。「偉大なアメリカを再び作る?ふざけんな!」ってサビのフレーズの気概、パンキッシュ!
政治思想はとやかく言いませんが、そういうことを主張するバンドということです。
この曲のツーバス連打しながらのシンバルの叩き方がめちゃかっこいいです。

曲は陰鬱なアルペジオで始まることが多くて、その後陰鬱さを吹っ飛ばすマッチョなゴリゴリした音に展開していきます。
ノリノリなグルーブさもあったり、ゴリゴリなデスメタルリフもあったり、バリエーションの多さはさすがデスコア。
めちゃかっこいい!

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