方程式と恒等式


(1)はじめに

私はちょうど昨日の夜あたりから、連立方程式とはなにかと考えていた。というのも、ある問題を解いていてふと疑問に思ったからだ。
というのも、例えば
y=x^2
y=2x^+ a (a : 実数)
を連立させると
x^2 = 2x^+a
から
x^2 + a = 0
となる。
これが2つの実数解をもつ条件は、
a < 0
になればよい。
そこで、ふと疑問に思った。これは
二次関数のy軸の座標値 < 0 
と同じなのだろうか。だとしたら、なぜ2つの二次関数から1つの二次関数が生まれるのかという疑問、では連立方程式とはそもそもなにかというものである。

(2)本題

結論からいうと、上記の問題は解決してない。しかしこれを書いた理由は恐ろしい衝撃を受けたからだ。ある本を読んでいたのだが、実は今まで方程式であると思っていたものが実は一部異なり、恒等式であったのだ。
あたりまえであると思ったものが、実は異なったからである。

方程式と恒等式の違いは、特定の数に対して成立するかすべての未知数に対して成立するかである。(より正確な定義などは先生に聞いてみてください)

例えば、
y = x ^2 +x + 1
は、xという変数になにを入れても成立するので、すべての未知数に対して成立するからこれは恒等式なのである。
一方で、
 x^2 + 5x + 6 = 0 
の場合、これは因数分解して
( x + 2 )( x + 3 ) = 0 
になる。これは、x = -2、または -3 のみという特定の数しか成立しない。なぜなら、代入して =  0 にしなくてはいけないからである。
ちなみに、
y = x^2 + 5x + 6 
は、すべての未知数に対して成立するので恒等式になる。
今まで、  変数を使ったものはすべて方程式としてたててきたので、これを知ったときは自分が間違えていたということに気づいた。数学の問題でも、記述のときに、方程式に代入して… と書いてきた。本当は恒等式であったのかもしれない。

(3)誤解

ある数学1Aの問題集で、ある問題に出会った。問題文はx,yの文字を使った式になっており、その問題文が
すべてのyに対して… という文頭から始まっていた。当時の私はすごく戸惑った。変数のことを言いたいのかと立ち止まり、これは変数を難しく言ってるだけなんだろうと思ったからである。しかし、これは誤解であった。私の勉強不足の一言に尽きる。
この一文で、実は恒等式について解けと言っていると定義からわかるからである。この問題の製作者の知識の質の良さに私は脱帽した。

(4)おわりに

まさかこのような記事を書くと思わなかった。しかし、改めて書くがすごく衝撃的だった。まさか、今までみた方程式が恒等式であったのかもしれないということである。それと同時に、中学で習った当たり前のことを疑問に思い直し、振り返って勉強し直したのは正解であったと思う。実は、大学より中学で習ったものの定義を自分自身が知らなかったことを知れたからである。



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