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2024年2月27日(火)《GB》

《若い頃は何もない公園には魅力を感じませんでしたが、今は公園でのんびりするのは気持ち良いです》
【花畑公園:前田 梨奈・大塚 彩菜・本田 明梨】
「何かのんびりしていいわよねー」
「でしょー」
 ベンチに座って背伸びをしながら発した前田 梨奈の言葉に、渕上 彩菜が返事を返した。ここは街中にある『花畑公園』。数人の人がベンチに腰掛けてのんびりと過ごしている。ここは大型複合施設『サクラマチ』の正面を出てすぐの場所にあり、周りでは人の行き来が激しいが、ここ自体は何か落ち着いた雰囲気が漂う場所である。渕上はこの公園がお気に入りで、1人で街に出てきた時には、『サクラマチ』で購入した食べ物をここで食べるということを頻繁に行っているのだ。本日は一緒に街に出てきた前田と本田 明梨も一緒にこの公園で弁当を食べることにしたのである。
「外でこうやって食べるのも何か楽しいわよね」
「ピクニック感がする」
 弁当を食べる準備をしながら本田が言葉を発して、それに渕上が答える。3人とも公園の雰囲気を満喫しながらそれぞれが準備を完了する。
「それではいただきまーす」
 3人はこう叫んで購入した弁当を食べ始める。思った通りこの雰囲気で食べる弁当はまた格別だ。あまりのおいしさに3人とも笑顔を浮かべる。
 ニャー
 弁当を食べているとどこからか猫の鳴き声が聞こえてくる。3人は周りを見渡したが、姿が見えない。
 ニャー
 また声が聞こえてきたのでもう一度周りを見渡すと、1匹の猫が鳴きながらこちらを見つめている。
「きゃー、かわいい」
「かわいいわねー」
 猫好きの前田と大塚が思わず叫び声を上げる。猫はアメショー系であり、まだ大人になりきってはいない感じである。
「弁当欲しいのかな。上げていいのかな」
「少し上げちゃおう」
 あまりの可愛さに思考回路が鈍っている様子の2人は弁当のおかずを少し猫に分け与える。すると猫は警戒しながらもそのおかずを食べ始めた。その様子を見ながら前田と大塚は幸せそうな表情を浮かべている。一方別に猫に興味がない本田はひと足さきに弁当を食べ終えて、バッグからスマホを取り出してフリーWi-Fiに接続し、何やら作業を始めたのであった。

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