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2024年8月19日(月)《GB》

《今日は少し涼しい1日でした。一日中降ったり止んだりでしたからね。早く本格的に涼しくなって欲しい》
【冒険者組織南地区:澤口 恭平・有村 藤花・富田 水無・富田 正継】
「すっかり秋めいて来たかな」
「いや、まだ、夏真っ盛りだろう」
 建物の外に出た瞬間に口にした澤口 恭平の言葉を聞いて、有村 藤花は冷静にその言葉を否定した。ここは冒険者組織入り口。午前中戦士鍛錬場で鍛錬を行っていた澤口は、少し早く鍛錬を切り上げて、入り口手前のホールで有村が来るのを待ち構えていた。もちろん待ち合わせをしているわけではなく、ただ単に澤口が待ち伏せをしているだけである。そこでしばらく待っていると富田 水無がやって来たので挨拶をした後、少し話をすることにする。すると水無は有村とここで待ち合わせる約束をしていたとのことだ。それでは一緒に待ちますかと提案をしたが、実は水無は急用が発生したらしく、ここで有村を待つのを自分に任せてそそくさとこの場を後にした。その際に、急用自体はそんなに時間がかかるものでもないので、良かったら『AXIS』でご飯でも食べてて欲しいとの伝言を受けたのである。そしてほどなくすると有村がやって来たので、水無からの伝言を伝えて、外に出ることにした。本日熊本の天気は曇っており、時折パラパラと雨も降っている。そのせいか体感気温も昨日までとは打って変わってあまり暑くは感じない。そこで澤口が思わず先程の言葉を発したのであろう。
「水無の急用ってなんだろうね」
「知る由もないです」
 歩きながら有村が言葉を漏らし、それに澤口が返事を返す。急用とは聞いているがその内容については全く教えてもらっていない。とにかく水無の『AXIS』で待っているようにとの指示に従い、2人はゆっくりと歩きながら『AXIS』へと向かった。
「いらっしゃいませー」
「あ、正継さん。お疲れ様です」
 店に入ると、エプロン姿の富田 正継が出迎えてくれ、澤口は元気に挨拶を返す。正継は昼間にはあまり喫茶部を手伝うことはないので、結構なレアである。
「水無はまだ帰って来てないよ」
「あ、大丈夫です。ご飯食べながら待ってます」
 2人がやって来たのが水無目当てだと察し、正継が声をかけるが、有村に冷静に返事を返される。この後、2人の注文を受けて正継も厨房へと入っていく。そして料理が出来るとそれを運んできた。
「お待たせしました。ランチ2つですね」
 ランチ2つをテーブルに置いた正継は軽く挨拶をして再度厨房へと戻っていった。そして2人はランチを食するのであるが、食べている途中で水無が合流したので、水無も一緒に食事を楽しむのであった。

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