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1996年3月22日(金)《BN》

【松尾フジ:富田 剛】
「やっぱりピンパンは相性悪いのかなー」
 サンドに1000円を投入しながら富田 剛はぶつぶつと呟いている。ここはパチンコ屋『松尾フジ』。平日のお昼過ぎということもあり、店内は比較的落ち着いた雰囲気である。本日富田は午前中は罠解除士鍛錬場で鍛錬を行い、実家に帰る用事があったので、鍛錬後実家方面へと移動する。まっすぐと帰る予定だったのであるが、ハンドルが河内町方面へついつい向いてしまい、『松尾フジ』にやって来てしまったのである。現在富田が打っている台はスロット『ピンクパンサー』であり、現在の山佐の主力機種である。この時代山佐のスロットは人気が高く、この店も代々山佐の台を島で入れている状態だ。富田の記憶によると、この店に来出した頃に設置されていたのがアストロライナーであり、その後、スーパープラネット、ニューパルサー、ダイバーズ、ホールインワン、そしてピンクパンサーと推移した記憶がある。この中でホールインワンは少し異色であるが、その他の台は基本的なAタイプなので、そこまで相性が強く出るはずはないのであるが、どうもピンクパンサーはあまり上手く出せない気がするのである。ちなみに先ほどの台の中で富田が1番気に入っていたのはダイバーズであり、次点でスーパープラネットとなる。そうこうしていると山佐っぽいリーチ目が止まり、ビッグが成立する。この後もしばらく打ち続けた富田は一進一退を繰り返し、最終的には投資額を捲ることができず、ちょい負けで店を後にしたのである。

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