見出し画像

1998年6月3日(水)

【森の小径:村松 絵梨香・守田 一子・立川 美代】
「ん、おいしい。なかなかいい味だしてるわね」
 濃厚ソースのカルボナーラを一口食べた村松 絵梨香が頬を手のひらで抑えながら言葉を発した。ここは子飼交差点から旧熊大方面に少し歩いた左側の建物の2階にある喫茶店『森の小径』。時間は18時を少し過ぎたぐらいであり、お腹を空かせた帰宅中の学生やリーマン達がたくさん訪れている。本日初めて『森の小径』へやって来た冒険者18 期魔術師トリオの村松、守田 一子、立川 美代は本日のディナーセットのあまりの美味しさに軽い感動を覚えている。この店は冒険者達の御用達になっているが、彼女達はまだ冒険者になったばかりなので、初めて来たというのは仕方がないことである。
「本当においしい。明日から夕食は毎日ここにしようかな。」
「また一子は相変わらず極端なんだから」
 守田の言葉に立川が笑顔で答えた。この後3 人はディナーセットを食べ終え、追加注文でパフェも頼んだ。正直ディナーセットはある程度量があったが、甘いものは別腹なので、それをペロっと平らげて、大満足気分で『森の小径』を後にした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?