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1999年7月14日(水)

【コア21:富田 剛】
「よいしょっと」
 ドル箱に下皿のコインを移した富田 剛はそのドル箱を棚の上に置いた。ここは下通りにあるパチンコ屋『コア21』。たくさんの客がパチンコやスロットを楽しんでいる。本日はアルバイトに店を任せ、街に買い物に来ていたが富田であるが、『岩田屋』から新市街を抜けて下通りを通っている時に、ついつい『コア21』に寄ってしまったのである。どの台を打とうか色々と見て回ったが、バラエティコーナーにある“宝船”を打つことに決めた。この台は結構相性が良いので、富田が大好きな台である。ボーナスは通常のボーナスとハイパーボーナスがあり、ハイパーボーナスは子役の3択をナビしてくれるので、大量のコインが獲得できる。また、この台の最大の魅力であるARTは突入契機が少し変わっており、ボーナスなどは全く関係なく、リプレイが3連するとARTに突入するのだ。このシステムのおかげで、ボーナス間にハマったとしても、リプレイを引くだけでドキドキ出来るので、常に期待感を持ってプレイすることが出来るのだ。また、ART自体のコイン増加はあまり多くないがART中のボーナスは全てハイパーボーナスになるのでART中のボーナスの引きが出玉に直結するのである。現在富田はART中であり、そのARTゲーム数は910ゲームである。次の継続抽選は1000ゲームで行われ、もしここの抽選を突破すればART7000ゲームという頭がおかしいARTゲーム数がもらえるのである。ちなみに富田は以前も1度ART1000Gを引いており、今回がART7000Gチャレンジ2回目となる。ドル箱にコインを移した後も黙々と富田はプレイを続け、ついにART1000ゲームに達し、継続抽選が行われる。
 ワン・ツー・ワン・ツー・ワン・ツー・ワン・ツー・ワン・ツー・ワン・ツー・ワン・ツーテテテテテテテッテしゅうーりょー
 予想通りに液晶画面には完の文字が浮かんでおり、富田はがっかりする。ただ、ベットボタンで復活の可能性もあるので、気合を入れてベットボタンを押す。
「てりゃ!」
 ボタンを押した瞬間に何事もなく通常状態に戻ったので、富田は諦めてまた普通に打ち始めた。結局この後は大きなARTは引けなかったが、ボーナスをコンスタントに引いたので、大量の出玉を減らすことなく、大勝ちで『コア21』を後にしたのであった。

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