過去が増えていくたび。

もういい歳になったなあ、と思う瞬間がある。
過去の自分、という存在を認識したときだ。

私にとって昨日の自分はまだ過去ではなくて、
今日の自分は昨日の延長線上に居る感覚がある。

大学1年性の頃、高校生を見るたび懐かしくて、高校生の頃の自分を投影していた。
懐かしいという感情は徐々に薄れ、社会人2年目あたりになると、高校生はすっかり自分とは別次元の生き物に思えた。

同時に高校生の頃の自分は私の中で過去になった。
社会人3年目辺りまでは、大学生を見て懐かしさと羨ましさを感じた。

そして28際の今、大学生は自分とは別次元の生き物に感じている。

お花見の帰りであろう大学生の集団をみて、昔の自分は大人からこんな風に映っていたのか、と驚きと少し気恥ずかしさも覚える。

ふと、昼からお花見という名目で夜まで飲んでいた自分を思い出して、若いなあと気恥ずかしくなる。

年齢を重ねるたび、昔は今の歳ってもっと大人かと思ってたのに全然変わってない!なんて友達と話すのに、昔の自分を振り返るとその頃の自分は今の自分とは切り離れた存在だと感じることが多い。

なのにいつまで経っても、あの年齢になったらと思い描いてた自分とは違うという矛盾。

だけど昔の自分を今の自分とは別個の存在として認識することが増えるたび、それなりの歳になったなあと少し虚しさを感じる。

ああ、こういうふうに歳ってとるんだなあ
おばあちゃんになったとき、わたしはいくつ過去の自分をもっているんだろう。

こんなふうに考えてる自分も数年後には過去なんだなあ、と思うとなんだか感慨深いな、と朝から考えてたので忘れぬうちに。

おわり


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