![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118686326/rectangle_large_type_2_11f675f48f8ba3b9db5ccac77b91ad54.png?width=800)
【ポケモン雑談】「リアル」と「ファンタジー」、ポケモンに合ってるのは?
秋も深まってきたアローラ🍁
読者諸氏はポケモン公式youtubeが配信している「甘い冬」シリーズをご存じだろうか?以下にリンクと概要欄の説明を引用しておくので知らない人は是非これを観てから雑談を聴いてほしい。
「ポケモンたちとの甘い冬」は、中国の大人気映像クリエイターチーム「日食記」によって制作された全3話の実写×CG映像作品。 エピソードごとに、ポケモンの世界に暮らすひとりの男性とポケモンたちとのおいしくてあたたかい一日を描いています。
本作は概要欄の説明にあるように実写×CG映像作品なのだが、実は凄まじい再生回数を誇っており、2023年10月12日現在1000万再生を超えるバケモノコンテンツである。
そして先日、この「甘い冬」シリーズの続編が公開されこちらも既に24万再生回っている。ゲーム本編のPVやアニポケなどのコンテンツに引けをとらない人気を誇っていることがわかる。
かくいうこめこめくらぶもこのシリーズのファンで続編の報が入ってテンション爆上がりした一人だ。ここまで人気コンテンツになっていたとは知らなかったけど…。
そんな「甘い冬」シリーズの魅力を語る…だけでもいいのだけれど、今日はそこから発展してポケモンにおけるアートスタイルについて語っていきたい。
「甘い冬」シリーズについて、コメント欄では以下のような感想が散見される。
![](https://assets.st-note.com/img/1697088022505-g6Z6L7QGc5.png)
「ポケモンがなぜ現実にいないのか?」、本シリーズはこの感覚を強く刺激してくる。敢えて身も蓋もない言い方をすればポケモン達は3DCGであり、実際はそこにいないのにそれでも「そこ」にいる手触りがある。この絶妙なバランス感覚が「甘い冬」の魅力なのだ。
しかし、これまでにも似たような取り組みはあった。2019年に公開された「名探偵ピカチュウ」は実写と3DCGを組み合わせたポケモンコンテンツの代表的作品である。
![](https://assets.st-note.com/img/1697088400832-lAKqls7u2W.png?width=800)
「名探偵ピカチュウ」もかなり反響を呼んだ作品だったが、そのアートスタイルは賛否両論だった。生々しく「リアル」に描かれたポケモン達の姿はある種グロテスクでこれまでのポケモン像とはズレたものだったからだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1697088879113-NiJBztloHY.png?width=800)
ポケモンを実際に存在する動物などに置き換えるとこのような姿になるかも…という挑戦は確かに面白く意義もあると思うが、広く受け入れられるには少々サイケデリックだったのかもしれない。
また、3DCGそのものに対する忌避感もあったかもしれない。同じく2019年に公開された「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」は、ポケモンだけでなくサトシら人間のモデリングに対するネガティブな評価を見聞きすることが多かった。所謂「不気味の谷」現象と呼ばれるものだろう。
![](https://assets.st-note.com/img/1697089388439-HsFQFM7Ire.png?width=800)
これらの作品と比べると「甘い冬」の3DCGはかなりアニメ/コミック調のスタイルだ。プリンで比較するとわかりやすいが、「名探偵ピカチュウ」ではリアルな体毛が表現されていたのが、「甘い冬」ではツルっとしたテクスチャで構成されている。
![](https://assets.st-note.com/img/1697089731716-qpi4cAm2z3.jpg?width=800)
それぞれの作品ごとに適切なアートスタイルは異なるため一概にどちらが優れているとは言えないが、「甘い冬」が新たな3DCGのアートスタイルに挑戦していることは注目に値する。
「甘い冬」が他の3DCG作品よりもアニメ/コミック色が強いのに、現実にポケモンがいる感覚が刺激されるのは一見すると不思議なことだ。このことについても考えてみよう。
「現実にポケモンが存在する」という命題にアプローチするとき、「現実」にフォーカスをあてると、アートスタイルは「名探偵ピカチュウ」に近づいていく。爬虫類モチーフのポケモンの鱗を描写するなどの演出は本編最新作の「スカーレット/バイオレット」でも取り入れられている。
![](https://assets.st-note.com/img/1697090418207-aZWmAv0D9y.png?width=800)
しかし、「ポケモン」にフォーカスをあてるとき参照されるのはこれまでの歴史の中で描かれてきた2Dのデフォルメされたアートスタイルだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1697090592322-MEODm2kBQJ.png?width=800)
イラスト→ドット絵→アニメという形で拡散されたポケモンのイメージは根強い。ポケモンが現実に現れることを想像したときにイメージしやすいのはこのデフォルメされた「ポケットにファンタジー」なアートスタイルなのではないだろうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1697101242503-YLJLWyGEby.png?width=800)
「甘い冬」シリーズ、もとい「ポケモンたちとのキャンプ旅」は全3話で公開される予定だ。新しい仲間にニャオハを加え、人間とポケモンが共に食を楽しむ情景が描かれる…それはリアリスティックでもありファンタジーでもある。
どこか懐かしい気持ちに浸りながら、実は新しい光景に心躍らせて観てほしい…と言ってる間に第二話が公開された。コーヒーでも飲みながらゆったりとリピートしよう。To Be Continued
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?