![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112176469/rectangle_large_type_2_e609ebeae1e07d5ee1e296ebab6eba27.png?width=800)
Photo by
akkiyart
初めまして、赤ちゃん
夕方、ニュースの合間に流れてくる
2分程のショートテレビ
『初めまして赤ちゃん』
今日私の母は、
この番組を見てニコニコと笑っていた。
『あぁ、かわいい』
『赤ちゃんってなんで皆、こんな似たような顔なんかねぇ』
『まぁ、かわいいねぇ』
テレビ越しの赤ちゃんをあやすように物を言う、母の背中は優しく、どこか寂しげに見えた。
ソファで寝転んでいた私は、
そんな母を見ながら、なんとも言えない気持ちになった。
自分が子どもを持つことは、もう諦めている。
親も自分のセクシャリティを知っているためか、
そんな話は、口には出さない。
けれども、日常のささいな瞬間から見てとれる
母のこうした言動や佇まいから、
孫の顔を見せてあげられたらどんなによかったか。
とも思う。
世の中、子どもを持つことが全てでは無い。
子どもなんて、
当の昔に諦めがついたはずだった。
けれども、今日の出来事を通して知った
『あぁ、やっぱり子ども欲しいんだな』
という自分の本音。
泣きたくなるような気分になったが、
いや正しくいうと、書きながら涙ぐんでいるのだが、
こんな自分の本音も大事にしたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?