saby 鎌田デニム

今日の最高気温は39度。外はまだまだ暑いですが、お店は秋模様に変わってきました。店頭には、秋冬シーズンの商品の入荷も増えてきています。

その中でも、最近入荷してきたsabyのkamata denimが1番僕の中でのお気に入りです。

形は、セミフレアの細身のデニム。見た目の第一印象は全然刺さりませんでした。まず僕は、服を買い始めるようになった時から細身のパンツより太めのパンツの方が好みだったこともあり、細身のパンツを履いたことがなかったのです。

自分のファッションの幅を広げるためにも、一度履いてみることにしました。実際に、スタイリングを組んだ上で鏡を見ると、自分の好きなスタイルに落とし込むことができていました。

僕が好みではない細身のデニムを、なぜ自分で納得のいくようなスタイリングにすることができたのか。
実際に履いてみると、シルエットと生地感に要点があると思いました。
このsabyのデニムは、股上が深くスラックスのような形をしているため、自分のスタイルにも落とし込みやすいのだと感じました。

そして、このデニムは14ozと分厚い生地で縫製されています。分厚い生地だからこそ、裾のたまり方だったり、歩いた時のデニムの動き方がわかりやすく出るのもすごくいいなと思った点です。股上が深いからこそ、ハイウェストで履くとセミフレアの綺麗なシルエットがわかりやすく、腰履きをするとまた違った表情になり、裾にどっしりと貯まる感じも楽しめたりと幅広いスタイリングも組むことができます。

このデニムの元となるデザインはLevi'sの66前期のデニムパンツです。kamata denimでは、ステッチの縫製方法やジップの部分など細かく再現されている部分が多くあります。しかし、デニムパンツの生地の薄さは66モデルは10ozに対し、kamata denimは14ozと66モデルよりもかなり分厚めの生地で作られています。14ozは現行のLevi'sのデニムパンツで使われている生地の分厚さです。オンスが厚くなればなるほど、迫力のある色落ちの仕方になるので、そこに重点を当てたのかもしれません。そして、66モデルのデニムパンツは色落ちの仕方が縦落ちになっており、これはヴィンテージ特有の表情へと変化していきます。それがこのkamata denimにも使われていることも細かく再現されている点です。

このsabyのkamata denimにはLevi's66モデルをそのままパクっただけでなく、sabyのらしさをこの服にも表現されています。sabyといえば「タックバギー」というほどの定番のシルエットをしたパンツがあり、すごく綺麗なシルエットをしている。sabyはこのkamata denimを66モデルのようなテーラードのシルエットではなく、少しフレアがかったようなシルエットをしたsabyらしい綺麗なシルエットにまとめています。そして、センタープレスをつけることでさらにsabyらしいデニムへと表現されています。

おおまかな見た目はsabyらしく綺麗な印象を持つこのデニムパンツ、でももっと細部まで細かくみるとvintageを元にした部分までもがとても細かく再現されている。

sabyがこのデニムを作るにあたって自社の工場でせずに、職人の鎌田さんに頼んでまでやる、製品への本気度・こだわりがこのデニムを見れば見るほど伝わってきます。

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