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今日もaudible 第21回: The Man Who Died Twice: Thursday Murder Club, Book 2

audible uk の会員ですが、リンクは日本版のaudibleにしました。
audible uk については下記をご参照ください。

今日もaudible: ところで audible uk って何?


本日取り上げる本は The Man Who Died Twice: Thursday Murder Club, Book 2 です。


日本版 Audible の聴き放題対象ではありません。

また、翻訳版『木曜殺人クラブ 二度死んだ男』は日本版 Audible に入ってもいません。(1作目の翻訳版『木曜殺人クラブ』は入っています。)

「ナレーター: Lesley Manville, Richard Osman」と表示されますが、ナレーターは Lesley Manville ひとりです。

Richard Osman は著者で、本文の終了後にナレーターである Lesley Manville への著者によるインタビューが収録されています。

それでは気になった英語表現を見ていきましょう。




self-service check-out


Chris has used self-service check-out ever since.

Chapter 48

Chris は主人公たちの住む町の警察の一人で、第1作目で関わってからすっかりこのグループのメンバー扱いになっている、そこそこいい年の男性です。

同僚、というか部下の女性である Donna の母親 Patrice と気が合い、付き合うようになりました。

Patrice と時間を共にするようになり、Chris としては大人の人間らしい食生活をするようになりました。

Patrice と付き合う前の自分がスーパーで何を買っていたか思い出している場面です。テスコで買い物をしたときに、レジの女性から「子どものお誕生会?」などと言われたことがあり、それ以来 self-service check-out を利用しているという話です。

つまり、Patrice と付き合うようなる前の Chris の買い物かごにはこどものおやつのようなものばかり入っていたわけです。ダメダメな食生活でした。

self-service check-out はいわば「セルフレジ」ですね。英辞郎 on the WEBでも取り上げています。

こういう英語表現は聞けば何を指しているかすぐわかりますが、自分でいざその日本語を英語で言おうとすると、ちょっと考えてしまいませんか。

たとえば

「セルフレジだからレジは register だとして self register かな?」

などと変換すると、指すものが違ってしまいます。何が出てくるかどうぞお試しください。

カタカナはやっかいです。

strongroom


Chapter 6 で登場人物のひとりの商売とその人物の家の話をしています。金目のものをstrongroom に入れてあるのです。

strongroomっておもしろいと思いました。

英辞郎 on the WEBでは「〔耐火と盗難防止の設備が付いた〕貴重品室、金庫室」と出てきます。確かに「強い部屋」です。


You nearly had me, you know


この have 、今までもいろいろなところで耳にしてきました。「だます」とか「人をかつぐ」という意味だと思い、念のため辞書を引きました。

いつもの Longman のサイトでは探し出せず、Collins と Oxford English Dictionary (OED) で探しました。

Collins では have の9番目の定義で「(通常は受け身)」の注意書きの後、俗語として to cheat or outwit とありました。下記が例文です。

he was had by that dishonest salesman

OED では「他動詞、口語表現」とあり、To deceive, cheat, take in と定義されています。例文は能動態も受動態もありました。

よく使われる語ほど、本当にたくさん定義があるものです。


a carrot baton/ carrot batons


こちらも Chris 関連の表現です。

子どもが好むような食生活だったのが、口さみしいときに carrot batons を食べるようになっているではありませんか!

健康的です。人って変わるものですね。

それで carrot batons は何だという問題ですが、にんじんスティックです。

外国の人、よくにんじんを生でポリポリ食べてますよね。細いにんじんがランチだったりして驚きますよね。日本のお弁当と比べると、外国の方のランチ、大ざっぱですね。

carrot baton で検索すると automatic carrot baton machine なるものを製造している会社が出てきたりもするので、ポピュラーな食べ物なのでしょう。

念のため baton を辞書で調べました。ウェブ版のロングマンです。

リレーのバトンの意味ももちろんありましたが、指揮者の指揮棒のことも指すらしいです。

なるほど。

ついでの下の項目まで見ていくと「a majorette が回したり空中に投げ上げたりする軽いメタルの棒」とありました。

「a majorette って何?」と思ってクリックすると、バトントワラーのことでした!

えー、知らないことばかり。辞書って勉強になります。


driving at speed


speed と言えば速度ですが、「高速で」「ものすごいスピードで」と速さを強調したいとき、speed の前に何かつけそうになりませんか。

なくても at speed だけでスピードが出ていることがわかるようです。

こういう使い方があるんです。形容詞がなくても程度が激しいことを表現できる場合が。

すみません。いま例を思いつきません。

英語表現はこのあたりにしておきます。


著者によるナレーターへのインタビュー部分


先述のように、今回の作品には、最後に著者 Richard Osman によるナレーター Lesley Manville へのインタビューが収録されています。

audible ではこんな付録がちょいちょいついています。

付録があるとは知らずに、「残りあと40分ぐらいか」と思っていると、いきなり話が終わって付録部分が始まり、驚くことしばしばです。

それはさておき。

Lesley Manville がどのように前作と本作を収録したのかという話は、けっこうおもしろいです。

また映画「ファントムスレッド」でアカデミー賞授賞式に出席したときのスティーブン・スピルバーグ監督とのエピソードも素敵です。

そして最後に著者の Osman が「3作目(の朗読収録)のあとでもぜひこれ(このインタビューのことでしょう)をやりましょう」といい、Lesley Manville も「ええ、ぜひ」みたいなやりとりがありました。

しかし実際には3作目以降は別のナレーター(Fiona Shaw) が朗読しています。

私はこちらの方も好きなので、期待しています。

ちなみに Fiona Shaw は映画のハリーポッターシリーズのハリーのおばさんです。


朗読スピード


Lesley Manville による本作の朗読は、登場人物たちの多くが高齢者であるせいか、かなりゆっくり読んでくれているので、音が聴き取りやすいです。

ふだんは audible アプリの朗読スピードをゆっくり目に設定している方でも、デフォルトのスピードのままで聴けると思います。

長くなりました。今日はこれで失礼します。




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