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多摩川の生き物とヒトその102 水系 自然観察会 八王子高月付近23/4/16

2023年4月から多摩川の自然を守る会の自然観察会が正式に再開した。
元気な顔が7人、拝島駅南口バス停に集まった。工学院大学行きのバスに乗車。「高月集会所前」で下車。目の前に田んぼが広がる。後ろは天台宗の円通寺で背景の丘陵の中にフジやホオノキが咲き始めていた。あぜ道にはキュリグサ、キツネアザミ、サギゴケ、オオジシバリなど咲き、ここだけで何時間もいられそう。コオニタビラコが広がっている。昔は至る所に田んぼがあり、コオニタビラコは良い食料になっていたのだろう。だから、春の七草の一つというのも解る。

前日の雨がやみ、空がすがすがしい。
寺の後ろの加住丘陵にはフジが咲き始めた。
あぜ道には多くの野草が生えている。
キュウリグサ。キュウリの香りがすることから。もんでも、しなかった。
オオジシバリ。葉もジシバリに比べると、大きく、よじれている。
ニシキソウか。waiwaiさんの指摘により、ムシクサ。種に虫が入りやすいため。昔はオオイヌノフグリやカワヂシャと同じ、ゴマノハグサ科だったが、APG分類ではオオバコ科となっている。

堤防に上がり、下流に向けて歩く。カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カントウタンポポなどがあり、カスマグサもあった。カラスとスズメの中間なのでカスマグサという教科書通りの展開となった。レンリソウもあり、つぼみを着けていて、開花が待ち遠しい。

レンリソウ。つぼみを着けていた。花はこれから。


ノゲシ。葉がゴワゴワしているが、オニノノゲシではない。
オニグルミ。垂れ下がっているのが雄花。
コウゾリナ。茎の毛がゴワゴワしているから。
ヤセウツボ。ムラサキツメクサなどに寄生。増えてきている。

気持ちよく、土手を歩む。ガビチョウがうるさく鳴いている。カラスが耕した畑に出て、何やらついばんでいる。「権兵衛が種をまけば、カラスがほじくる。」通りになった。豚舎を過ぎたらきれいなフデリンドウがあった。美しく、草花からのプレゼントだろう。

スミレ。
ノヂシャ。セリ科に近いとわかる。セリ科あたりと、図鑑を見たが出ていない。古くに渡来した外来種であった。チシャはレタスみたいなもの。カワヂシャなどもある。
フデリンドウ。筆のように先に花をつける事から。
土手などの斜面を好む。

堤防を降り、マダケの竹林を抜けたら別世界の滝ガ原運動場に出た。ツグミやガビチョウそしてムクドリ、ハブトガラスが空いているグラウンドを利用していた。野球でにぎわっているグラウンドの脇を通る。野球をしている人たちには私達は邪魔だと思っているだろう。川に出て、昼食にしようかと考えたが、川辺には座る場所がなかった。そこで、グラウンド脇で野球などを見つつ、昼食。朝方、寒かったが、今は汗ばんでいる、

スミレなど、多くの野草がある土手を歩く。


拝島水管橋。多摩川横断水道橋が正式名。小作浄水場から八王子へ水を送る。
グラウンドでは多くの野球が行われていた。
グラウンドの端にはジシバリなどが咲いていた。
草だけか。中央にぶら下がっているイモムシガいる。
マユミを食べているミノウスバ。ヒトには害はないが、見た目が悪い。
グラウンドの端に群生するカントウタンポポ。
シロバナタンポポか。

午後から、運動場を抜ける道を歩く。車が怖い。端に歩道ができないのかと思う。崖からの湧水を集める小川にはなぜか、魚がいた。多摩川から遡ってきたのか。やっと、拝島橋に出る。途中で、雫が川に落ちている。雨かと思ったが、排水からの水だった。昨日、雨が降ったので空がきれいで、雲も湧いていた。左岸に着き、コゴメヤナギなどを見つつ、拝島高校の前へと行く。風に吹かれてヤナギの種が舞っている。柳絮(りゅうじょ)の季節を思う。3月に花が咲いたと思ったら、もう、飛ぶ時期になった。

滝ガ原運動へ行く道。歩道もなく、歩くような道ではない。河川敷の中を歩く道を見つけられなかった。
拝島橋から奥多摩の山々を見る。下は土丹(三紀層の地形)が発達し、面白いところ。

拝島大師前で解散。冬ごもりをしていたので、少し、歩いただけでも少々、疲れた。

雲がきれい。

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