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多摩川の生き物とヒト その163 ヒト番外 再びの尾瀬十字路から竜宮、山の鼻から鳩待峠へ。戸倉から家へ23/9/27

前夜から朝にかけて、雨音がはっきりしていた。山小屋では80代と思われる4人グループが夕食などで、非常ににぎやかだった。
合羽を着るまでは無いと思い、傘で出発。カタツムリがいて、種不明のコウガイビルがいた。おばさん(故横山理子さん)がよく、言っていた。「雨の日には雨の日の良さがある。」と。

マイマイ。おそらく、何とかマイマイだろう。
コウガイビル。ヒルと言っても、血を吸うわけではない。これも何とかコウガイビルだろう。
一夜明けて、草紅葉が進んだ。温泉小屋方面を望む。
また、山の鼻方面へ進む。木道はだいぶ、腐朽が進んでいる。
まだ咲いていたイワショウブ。
実を着けたアケボノソウ。


林道にあったミゾソバ。

木道に入ると、イモリが潰されていた。また、一段と尾瀬ヶ原は草紅葉が進んだと思うぐらい、草が黄色くなっている。タヌキランを道すがら、捜したが結局、見つからず。
木道が至る所で、壊れている。穴が開いているのもあった。東電が関与しないと、このように荒れてしまうのか。川を渡るが、危険ではないかと思うぐらい、この橋は傾いていた。
川を渡り切り、樹林を抜けると、竜宮。しばし、休憩ののち、出発。木道に竜宮の入り口と書いてあり、わかり易いが、あまりにも親切すぎる。この出口はただの池塔のように見えるが、反対側の入り口を見ると、納得する。流れてきた川が突然、消える。サイホンの原理に拠り、流れてきた水が地下の通路を通り、反対へと出る。
歩く人はただ歩くだけで、この竜宮現象やヒツジクサなどを見ようとしない。もったいないと思う。

川を渡る、つり橋。傾いていて、危険。林道もそうだが、新聞記事によると、林道の整備が追い付かないらしい。クラウドファンディングを行っている。単線にするなど、影響が少なくなる方法を考えていくべきだろう。
竜宮に近い川辺に発達した拠水林。
ドクゼリ。美しいものは毒がある。
近くにいたキアゲハの幼虫。毒でも食べても、大丈夫なのだろうか。
竜宮付近のベンチ。この付近が竜宮。
竜宮の出口。池塔に見える。中では魚(イワナ?)やイモリが泳いでいる。
池塔に見えた出口。緩やかな流れとなっっている。
ここが川の終端。水は地下へ。
アザミ。分化の途中で、多くの変種がある。
サワアザミか。
竜宮を過ぎての拠水林近くにあったマムシグサ。
シカ柵が尾瀬ヶ原を囲む。

シカの防御網が景色を邪魔する。
牛首に出ると、池塔が多くなる。ヒツジグサの中に、オゼコウホネを見つけ、遅い花がそばにあった。池塔ではサンダルを履いて、目立つ方が写真を撮っていた。後で、駐車場で出会い、車中泊をしながら、旅をしていた方だった。

鶏鶴山を望む池塔。
良く、写真に撮られるシラカバと池塔。
ヤマウルシ。紅葉が進んできた。


木道で死んでいたカメムシ。
オゼコウホネ。北海道にも分布している。


ヒツジグサの間に倒れている、オゼコウホネの花。
なぜか、ヒメシャクナゲが咲いていた。
美しい。本来は春に咲く。

山の鼻で早い昼食。石炭をくべ、峠に挑むSLみたい。
木道を整えている方々にあいさつ。東電が関わる木道だと、木道もきれいになる。曇っていて、至仏山は見えないが、見守れている感じ。沢を渡り、石畳を上がり、一休み。木の階段を上がり、一休み。これを繰り返して、最後の階段を上がった所が鳩待峠だった。

ツリバナ。
ニシキギ科の仲間は美しい実を着ける。
シナノキ。ボダイジュの仲間


ウラナミシジミ。
川上川のそばを昇る。
下りの林道では滑り防止のゴム網がある。至りつくせり。
ノギク。花が咲かないとわからない。
鳩待峠周辺ではミズナラやブナなど主体とした森が広がる。
シダ。同定できない。
キノコ。カワラタケの仲間か。
サンゴハリタケか。
カシワバハグマか。

戸倉に降り、Hさん宅を訪問し、Hさんとお会いする。OSさんの遺稿集の原稿を送っていただいたお礼を言う。お互いの近況を伝えあい、私の高校時代のUさんとHさんが尾瀬の自然保護を守る運動で、つながっている。人と人のつながりは面白いものだと思う。お互いに元気に過ごしましょうとの約束を交わし、お宅を後にした。
帰り、沼田の町を見渡せるのんびり湯に入り、疲れを癒して、戻った。
尾瀬では道路建設が中止になるなど、開発は一段落した。しかし、依然としてオーバーユースの問題が起きている。コロナ化等、外圧で減少したのはいいが、引き続き、来訪者の質を上げることが大切だろう。noteにもあるが、弾丸登山みたいな日帰り尾瀬もあるほどである。
ビジターセンターも、案内所みたいな機能よりは啓蒙を持たせるように生かしていかないと思う。

美しい自然。守っていかないといけない。


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