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多摩川の生き物とヒト その182 ヒト 羽村での講演と 遺伝研           オンライン講演      ‘23/11/18

羽村市のゆとろぎというホールで「羽村市周辺の水文環境~自然地理学から見た羽村の水~」という題で講演があり、同時に国立遺伝学研究所でのオンライン講演会もあった。
時代は良くなり、スマホでzoomを使えば、川の中など、どこでも聞こえる。遺伝研の講演は午後1時からで、水文環境は午後2時と、少し、かぶるが、これまた、Bluetoothのワイヤレスイヤホンを使い、片耳は遺伝研、片方では水文環境を聞こうとした。
遺伝研の講演は「DNA配列から生物の多様性を解き明かす」というタイトルで、環境DNAに関するもの。河川の水や糞などには大量のDNAがあり、それをPCRで増やすか、直接、次世代シーケンサーなどで解析する。すると、塩基配列から糞や河川などに生息する各種の微生物や糞をした動物が分かる。さらに骨中のDNAを調べると、ニホンオオカミなどの特徴や類縁関係も分かるようになってきた。ただ、全てが分かるというわけではなく、大きさなどの形態などは当然、分からないそうである。興味があるので、次の講演も聞こうとしたが、ブルーツースが働くなくなり、イヤホンジャックもない機種だったので、講演を同時に聞く試みは諦めた。非科学的だが、両方とも聞くなと言う天の思し召しかと思う。

羽村市の位置関係。レジメより(以下同じ)
羽村市の地形の特徴。台地が多い事が読み取れる。

水文環境は羽村市の段丘が多いなどの地形の特徴や段丘の成り立ちについて最初に説明があった。次に玉川上水と多摩川との関係が出てきて、丘陵にぶつかり、かつ、段丘崖を上っていくのは羽村しか無いことが分かった。

羽村市の段丘崖。いくつかの面に分かれる。多摩川から羽村駅に向かっていくと、いくつかの坂がある事から、実感できる。
作られたのは2万年前と新しい。
地下水の向き。なぜか、例として黒部川を使用。

また、地下水の流れる方向が等高線的に直交することが理解できた。なんと、地下水の移動速度は3m/dayとゆっくりだった。1日に3mしか動かない事に驚いた。

なぜ、玉川兄弟は羽村を選んだのか
拝島付近で玉川上水は段丘崖を超える。
崖にぶつかり、直進する場所が羽村。

羽村などの地形上、地下水は等高線の尾根上を下っている。そのため、羽村駅近くでは地下水が少なく、深い。だから、まいまいず井戸があるが、10mも下がっている。この基盤層まで届いている事や昔の人はどうしてまいまいず井戸を選んだのか、尾根から外れても、水が出るようにするためにはどうしたらよいのか。後から疑問がふつふつと湧いてくる。

まいまいず井戸の構造。地下水がある所まで深く掘る必要があった。だから、カタツムリ(まいまい)のようならせん状にし、上り下りを楽にし、掘る面積も少なくしたのがまいまいず井戸。
さらに新しい事もあった。

もっと、質問をしておけば良かったと後悔した一日だった。また、二兎を追うべきではないと思った。
科学の不思議さや面白さを味わって欲しいため、リンク先を載せる。
https://youtu.be/Zj0-0rWy24A


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